508.「ビリ」は、「トメ」。【僕は発達凸凹でも、前向きに生きていく。第45回】
2023/11/21
※この記事での私の特徴は自閉スペクトラム症(ASD)や発達性協調運動症(DCD)当事者の特徴のうちの、ほんの一例です。全ての神経発達症(発達障害)当事者に当てはまるわけではなく、特徴は十人十色だということをご理解いただけると幸いです。また、このシリーズにおける凸凹とは、凸が得意なことや強み、凹が苦手なことや困難を感じること、という意味合いで用いています。
本記事の著者による講演動画
こちらの講演会の資料など詳細は、こちらの記事をご覧ください。
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私は、DCDの特性もあり運動が得意ではなく(凹)、体育の授業ではいつもビリ(最下位)でした。
マラソン大会があれば、最下位から2番目の子にもかなりの差をつけられ、ダントツのビリでした。
長縄跳び大会があれば、私が足を引っ張り、私がいたクラスが優勝したことは一度もありません。
水泳大会があれば、私は水泳の習い事にも行っていたにもかかわらず、学校の水泳の授業だけで泳げるようになる子がいる中、泳げるようになりませんでした。
野球のボールを投げる動作もぎこちなく、「砲丸投げみたい」と言われましたがどのように正しく投げれば良いかがわかりませんでした。
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このように、私は運動が圧倒的に苦手でした。学校のスポーツ大会で、何度ビリになったかがわかりません。
しかし、現在の私はこのように考えるようになりました。
「ビリ」は、「トメ」。
映画やドラマがお好きな方の中には、何が言いたいのかお察しがついた方もいらっしゃるかもしれません。
私は映画やドラマを観ることが好きです。
近年は、その出演している方の名前が表示される順番にも注目しております。例えばドラマの本編を観て、この配役でこの役柄ならこんな順番かな、と勝手に予想し、エンディングに出演者の名前が表示されると、答え合わせをしております。
もちろん、最初に表示されるのは「主役」です。主演を務めている方の名前が表示されます。まさにその作品の「トップ」ですね。
その後、主要な順番に出演者の名前が表示されるかと思いきや、そうではありません。
最後に表示される方は「トメ」と呼ばれ、主役を除いたその作品で最も大物とされる役者の方や、重要な役割を果たした役の方が出演者紹介の一番最後に表示されるのです。
この出演陣なら「トメ」はこの方かな、と予想しながら作品を視聴することがあります。
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つまり、一番最後は悪く言えば「ビリ」ですが、ドラマや映画の出演者紹介の順番的には「トメ」ということで主役の次に目立つポジションといえます。
勝手にそう考えると、最後であることは悪いことではないと思えます。
かつての私にこのこと教えてあげたいですが、当時は熱心にドラマや映画を観ているわけではありませんでしたので、仮にかつての私に会えたとしても理解してくれないかもしれませんね。
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今回は、私が考える、おそらく独特な考えを記事にいたしました。
スポーツ大会などで最下位になることは、一般的には良いことではありませんが、この順番がドラマの配役であるかのように勝手に解釈すると、順番が最後ということは「トメ」であり、非常に良い位置といえます。
そう考えることができると、最下位であっても落ち込まなくて済むかもしれません。
本記事をご覧いただき、ありがとうございました。
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