山田隆一公式サイト

717.【ビートルズ・ソロ曲】ローリング・ストーン誌『The 100 Best Beatles Solo Songs』を、順番に聴く。【20位~16位】

2024/04/11

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本日も、『The 100 Best Beatles Solo Songs』というローリング・ストーン誌のランキングの楽曲を順番に聴いていきます。

今回は20位~16位です。

こちらはビートルズの4人のメンバー(ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター)が、それぞれソロ名義で発表した楽曲を100位までランキングしたものです。

それでは、今回も始めます!

※こちらのランキングはローリング・ストーン誌によるものであり、私がつけたランキングではありません。また、個人的な感想が濃い記事ですのでご了承ください。

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20位 Oh My Love(1971年、ジョン・レノン)

きれいな曲。本当にきれいな曲だなぁ、という印象です。

ジョンが妻のオノ・ヨーコと共作で発表したこの楽曲は、曲名の通り愛に溢れた楽曲でやさしさを感じます。ビートルズの頃に比べてソロのジョンの楽曲のほうがやさしさを感じるのは、ジョンが年齢を重ねたことに加えて、ヨーコの存在が本当に大きなものだったと思わせます。

ビートルズで一緒だったジョージもギターで録音に参加しているそうです。そしてピアノの音色が聴かせる楽曲だなぁと思ったら、演奏しているのはニッキー・ホプキンスでした。やはり私はこの方の演奏が好きなようです。ニッキーのソロアルバム『The Tin Man Was A Dreamer』も聴きましたが、ピアノの演奏はもちろん、歌声を含めて好きなアルバムになりました。

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19位 Here Today(1982年、ポール・マッカートニー)

この楽曲が発表された2年前にこの世を去ったジョンに向けてポールが書いた曲だそうです。いろいろなことがあって解散してしまったビートルズですが、レノン=マッカートニーという共同名義もあったほどの「盟友」だったジョンに向けての、ポールのまっすぐな気持ちが表現されております。

ポールにこのような気持ちがありましたから、仮にジョンが生きていたら80年代にビートルズ再結成もあり得たかもしれない、と思わせます。

伴奏のストリングスも、雰囲気を演出しております。ポールの楽曲でストリングスが効果的に使用されていると、ビートルズ時代の名曲『Eleanor Rigby』を思い出します。

こちらの『Here Today』はポールにとって、いろいろあったもののジョンが大切な存在であったことが伝わってくる名曲です。天国のジョンもこの楽曲を聴いて微笑んでいることでしょう。

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18位 Apple Scruffs(1970年、ジョージ・ハリスン)

またまた『All Things Must Pass』からのランクインです!曲名になっている「Apple Scruffs(アップルスクラフス)」とは、熱狂的な当時のビートルズファンを指す言葉だそうです。ビートルズが設立した会社のアップル・コアから名前が来ており、アップル・コアの本社前やアビイ・ロード・スタジオなどに出待ちしてビートルズのメンバーとの交流を試みたファンを指す言葉だそうです。「ビートルマニア」という言葉は知っていましたが、アップルスクラフスという言葉もあるのですね。

余談ですが、会社で「アップル」といえばMacintoshやiPhone、iPadなどで知られるアメリカのアップル社がありますが、その共同創業者であるスティーブ・ジョブズも熱心なビートルズファンとして知られており、アップル・コアが社名の由来になったと言われております。今やアップルは世界トップクラスの企業ですから、その名前にもビートルズが影響を与えている事実に、ビートルズが音楽以外にも様々な影響を及ぼしている事実を感じますね。

ジョージはこの『Apple Scruffs』という楽曲で、そのような熱狂的なビートルズファンへの愛を歌っています。自分たちのために霧が強い日も、雨の日も、立って待ち続けていると歌詞で述べられているような気持ちが沸き上がってくることでしょう。

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17位 Jealous Guy(1971年、ジョン・レノン)

この楽曲のやさしいピアノのイントロが本当に好きです。弾いている方の名前を確認してみると、そうではないかな、と思ったらやっぱりニッキー・ホプキンスでした。イントロはもちろん、曲中でも素晴らしいピアノの音色が楽曲を彩ります。

そしてこの楽曲は、ビートルズ時代にジョンが書いた『Child of Nature』という楽曲が原曲だと知りました。ビートルズがインドに滞在していた頃に書かれた楽曲だそうです。この楽曲が、ソロ楽曲『Jealous Guy』として生まれ変わったのですね。これは知りませんでした。本当に知らないことがたくさんあり、興味深いです。

歌詞や歌声はもちろん、間奏の口笛からも人間味あふれる名曲です。これからも大事に聴いていきたいですね。

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16位 Let Me Roll It(1973年、ポール・マッカートニー)

ギターリフが印象的なこの楽曲は、歌い方も含めてポールがジョンを意識した楽曲だと言われております。しかしポールは無自覚にジョンのように歌っていたと語ったという情報もあります。本当のことはわかりませんが、それだけジョンはポールに影響を与えたということがわかるエピソードですね。

私がYouTube Musicで聴いているこちらのバージョンにおける、1分20秒頃の張り切って歌いすぎて声が裏返った感じになっている部分が好きです。こういった箇所も、ジョンっぽさを感じます。ポールがジョンになったような、興味深い楽曲です。

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ランキングが上位になっていき、人気曲が登場する頻度が高くなりました。このランキングをたどって聴いていく中でも、様々なことがわかり本当に興味深いです。

私はもともと『Jealous Guy』のピアノの音色が好きでしたが、誰が演奏したかは知りませんでした。しかしこのランキングを聴いていく中でニッキー・ホプキンスという人物を知り、いざ『Jealous Guy』の順位になると答えが自分で推測できました。

以前実施したビートルズ時代の100位までのランキングをたどる企画では参加ミュージシャンがビートルズのメンバーが中心だったものの、ソロ楽曲では様々なミュージシャンが参加していることもあり、ニッキー・ホプキンスのような素晴らしいミュージシャンを知ることもできました。

あと15曲でも、良い出会いがあることでしょう。

お読みいただき、ありがとうございました。