山田隆一公式サイト

714.【ビートルズ・ソロ曲】ローリング・ストーン誌『The 100 Best Beatles Solo Songs』を、順番に聴く。【25位~21位】

2024/04/10

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本日も、『The 100 Best Beatles Solo Songs』というローリング・ストーン誌のランキングの楽曲を順番に聴いていきます。

今回は25位~21位です。

こちらはビートルズの4人のメンバー(ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター)が、それぞれソロ名義で発表した楽曲を100位までランキングしたものです。

それでは、今回も始めます!

※こちらのランキングはローリング・ストーン誌によるものであり、私がつけたランキングではありません。また、個人的な感想が濃い記事ですのでご了承ください。

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25位 Early 1970(1971年、リンゴ・スター)

このスライド・ギターの音色・・・やはりジョージもレコーディングに参加しておりました。

曲名になっている1970年といえば、ビートルズが解散した年です。歌詞ではポール、ジョン、ジョージの順番で、ビートルズの他の3人のメンバーについて歌われており、3人ともとまた一緒に演奏をしたい気持ちが伝わってきます。

そしてこの楽曲が発表された2年後の1973年に発表したアルバム『Ringo』では、3人それぞれと共演を果たしております。4人同時に集結することはなかったものの、それぞれのメンバーはリンゴと共演している事実。やはりリンゴがビートルズ時代に場の空気を和ませていたことがわかりますね。

ちなみにこの『Early 1970』の邦題は『1970年代ビートルズ物語』となっており、ビートルズのメンバーについて歌われていることがわかりやすくなっております。しかし、1970年「代」になっていることに趣を感じます。『Early 1970"s"』ではないのですが・・・。表記揺れが多い時代だった当時ならではの味がある邦題ですね。

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24位 Jenny Wren(2005年、ポール・マッカートニー)

アコースティック・ギターが中心となっている伴奏からは、ビートルズ時代の名曲『Blackbird』を思い起こさせますね。

ドゥドゥクというアルメニアの管楽器の音色が雰囲気を演出しておりますね。こちらはペドロ・エウスターチェという方による演奏だそうです。

Wrenとはミソサザイというポールがお気に入りらしい鳥の名前だそうで、やはり『Blackbird』感がありますね。

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23位 What Is Life(1970年、ジョージ・ハリスン)

ここで来ちゃいましたか!

アルバム『All Things Must Pass』収録曲が多数登場しているこのランキングでしたが、私がこのアルバムでお気に入りの楽曲です。

「君の愛がなかったら僕の人生は何なんだろう」「君が僕のそばにいなかったら僕は何者なんだ?」といった意味合いの歌詞が印象的なラブソングです。毎回、イントロのギターリフからグッと心を掴まれます。

この楽曲が好きになった理由は楽曲自体はもちろんですが、こちらでご紹介した『Blow Away』のようにMVの影響もあります。

楽曲自体が発表されてからだいぶ後の時代に制作されたと思われるこちらの『What Is Life』のMVでは、某国民的アニメのたぬき猫型ロボットと一緒に暮らす少年のような白いシャツの上に黄色の服を着た女性がひたすら踊り続けるという内容になっております。このMVを見るたびに、私はこの女性を勝手に「のび子ちゃん」と呼んでおります。

私のように日本にいる人々がこのMVを見ると、同じように思う方もいらっしゃるかもしれませんね。ちなみにこのMVの後半には男性も登場しますが、白と黄色の色合いは同じですが異なる服装となっております。

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22位 Working Class Hero(1970年、ジョン・レノン)

メッセージ性を持つフォークの雰囲気を感じるこちらの楽曲は、ボブ・ディランなどの影響を感じます。

伴奏はジョン自身によるアコースティック・ギターのみのシンプルな演奏で静かな楽曲ですが、歌詞の中からは社会に対する不満や怒りを感じます。

アコースティック・ギターとともに静かに怒りを歌うプロテスト・ソングにおいても名作を発表したジョンのフォークシンガーとしての一面を知ることができる名曲です。

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21位 Be Here Now(1973年、ジョージ・ハリスン)

この曲名を見て後年オアシスが発表した同名の楽曲とアルバムを連想しましたが、その名前はこの楽曲から来ていたようです。

またオアシスの名曲『Wonderwall』もジョージの楽曲が名前の由来だということを知りました。ビートルズの影響を大きく受けたバンドとして知られるオアシスですが、ジョージの影響もしっかり受けていますね。

さて、このジョージの『Be Here Now』では、多くの楽曲でそうであるように仏教的な考えが表れている歌詞となっておりますね。

過去のことは過ぎたことで今は存在しない、今ここの現実にいることが大事。現代になって流行しているマインドフルネスの考え方が歌になっていますね。

ついつい私たちは過去のいろいろなことや、将来の不安に関していろいろと考えがちです。そんな私たちに、今、現在起こっていることに集中することが大事だと改めて教えてくれる楽曲です。

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今回登場した『Be Here Now』でのマインドフルネス的考え方など、ビートルズのメンバーが発表する楽曲は歌詞もいつの時代も普遍的なものがあります。

当時だけでなく、いつの時代でも通用する普遍性があるからこそビートルズやそのメンバーのソロ楽曲は現代も愛され続けているのだと実感できます。

お読みいただき、ありがとうございました。