591.短所(凹)に注目するのはほどほどに、長所(凸)にどんどん注目しましょう!【僕は発達凸凹でも、前向きに生きていく。第54回】
2024/01/21
※この記事での私の特徴は自閉スペクトラム症(ASD)や発達性協調運動症(DCD)当事者の特徴のうちの、ほんの一例です。全ての神経発達症(発達障害)当事者に当てはまるわけではなく、特徴は十人十色だということをご理解いただけると幸いです。また、このシリーズにおける凸凹とは、凸が得意なことや強み、凹が苦手なことや困難を感じること、という意味合いで用いています。
本記事の著者による講演動画
こちらの講演会の資料など詳細は、こちらの記事をご覧ください。
...
この『僕は発達凸凹でも、前向きに生きていく。』の連載も54回目となりましたので、重複する話題もあるかと思いますが、本日は大事なことですので改めて書きます。
短所(凹)に注目するのはほどほどに、長所(凸)にどんどん注目しましょう!
人間、誰にでも長所(凸)と短所(凹)があるものですが、私は短所を平均的にするより、長所をどんどん伸ばしていくほうが良いと考えます。
例えば、私の集団行動が得意ではない(凹)ことや、動作が不器用でぎこちない(凹)ことは私が生まれ持った特性です。これを無理やり平均的にするために訓練しようとしても、膨大な時間がかかることでしょう。その膨大な時間をかけても、平均的な能力になる保証はございません。
しかし、私の一人で黙々と作業する能力(凸)や、文章を書く能力(凸)、様々な外国語を習得する語学力(凸)など得意な能力はどんどん伸ばすことができます。
...
例えば能力の平均が50とすると、私の苦手な能力(凹)が現在10だとすると、それを50にできたとしても40しか増えません。
それに対し、得意な能力(凸)が現在80だとすると、それを100にでも200にでも伸ばすことができます。そういうイメージです。ここでは平均が50だからといって、100が最大とは限りません。
つまり80の能力を200まで伸ばすことができると、120増えることになります。苦手な能力(凹)より得意な能力(凸)を伸ばしやすいため、10を50にする40増加より、80を200にする120増加のほうが実現する可能性が高いのです。
...
凸凹の差が少なく、いろいろなことが平均的にできるいわゆるオールラウンダーの方々は悪く言えば器用貧乏(凹)なのですが、見方を変えれば苦手なことがあまりないという長所(凸)といえます。
しかし、私のようなタイプの人間は凸凹の差が激しく、得意なこと(凸)をうまく活かせれば良いのですが、苦手なこと(凹)が足を引っ張りがちです。
その中で私は、自身の凸凹を受け入れて、苦手なこと(凹)はそれなりに、得意なこと(凸)に着目することで前向きに生きることができています。
...
今回は、
短所(凹)に注目するのはほどほどに、長所(凸)にどんどん注目しましょう!
こちらのメッセージを伝えたいために記事を書きました。
ご覧いただき、ありがとうございました。