456.小説『おれたち、鶴咲サンクス！』第23話話が違いますよ！

※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。

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吉野常幸は、よく似た名前ということで知り合った吉田宗幸が所属するロックバンド、THE GREEN STARSのライブを観に来ていた。

「Oi!Oi!Oi!それじゃ、オレたちの新曲、聴いてほしいぞ～い！」

作詞：ヨッシー

作曲：ヨッシー

普段はドラム担当の吉田が自ら作詞作曲し、ボーカルも担当している非常にシンプルなロックンロール曲だ。

「（僕が提案したばかりのことを、いつも呼ばれてることにしてますね・・・。）」

吉野は納得がいかなかったようだ。

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「吉田さん、話が違いますよ！あれはないでしょう！」

吉野は、楽屋に行き吉田を問い詰めた。

「俺はダムって呼ばれるのが嫌だったんだ。新しいあだ名をすぐにでも定着したくて、あの曲を作った。」

「でもそれじゃ、僕もヨッシーって呼ばれてるのに被ってしまうじゃないですか！」

「言っただろ？俺らで話すときはヨッシーノ、ヨッシーダと呼びあえばいいじゃないか。」

「・・・それでは、勝手にしてください！！！」

吉野は、楽屋を出ていった。

「Oi!Oi!Oi!吉野クンが怒ってしまったぞ～い！」

「大井・・・それでいいんだよ。しょうがないんだ。」

吉田は、不器用だ。

「Oi!Oi!Oi!吉田クン・・・、これはいけないぞ～い！オレもバンド辞めさせてもらうぞ～い！」

「・・・、今までありがとよ。」

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この後、吉野が所属するテクノバンド・KOMUSUBIも吉田が所属するロックバンド・THE GREEN STARSもメジャーデビューすることができたが、共演することはなかった。どちらのバンドもヒットに恵まれず現代は忘れ去られ、知る人ぞ知る存在になったのであった。

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山田隆一公式サイト