445.小説『おれたち、鶴咲サンクス!』第18話 アタシ、いつもと違う鶴咲に来ちゃった!
2023/10/19
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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浦西杏菜は、眠りに落ちた。どうやら、奇妙な夢が始まるようだ。
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「(あれ・・・?アタシ、鶴咲にいるはずだけど、街並みがなんか違う!)」
浦西は、鶴咲だけど鶴咲じゃないような街にいる。
「そこのマブいお嬢ちゃん、ヒマならオレたちのライブ観にこない?そのロックンロールTシャツ、イカすねぇ!」
男は黒のサングラスに、ダックテールとポンパドールを組み合わせたいわゆるリーゼントの黒髪で、緑のTシャツの上に黒の革ジャン・革パンを着ている。
「(うわぁ、前に観たアタシが生まれる前の学園ドラマに出てきそうな人だ!)」
「お嬢ちゃん、チケットあげるからオレらのライブ観に来てよ~!」
「(なんか面白そうだし、行ってみようっと!)」
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こうして浦西は、鶴咲の繁華街・亀んまちの地下にあるライブハウスに来た。
「お嬢ちゃん、このライブは1ドリンク制なんだ。でもオレがコックコーラおごってあげるよ!」
「うわぁ、瓶に入ったコックコーラなんて初めて飲みますよ!」
「お嬢ちゃん、コックコーラ飲んだことないのかい?珍しいなぁ!ミステリアスな雰囲気なのもマブいねぇ!」
「いや、ペットボトルでならあるんですけど・・・。」
「ペットボトル出てきたのつい最近だろ?子どもの頃とかは瓶とか缶だけだったじゃないか!飲んだことないのか?面白いなお嬢ちゃん!」
「(やっぱり、なんかおかしいな・・・。)」
「まぁ、オレらのライブ楽しんでな!」
このリーゼントの男は、どうやらこのバンドのドラムを担当しているようだ。
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「ノってるか~い!オレら、THE GREEN STARSのために来てくれてありがとう!!!」
同じ服装で黒のキャップを被っているボーカル担当の男が熱く叫んだ。
「オレはボーカルのナッカーだ!そしてこっちがギターのサットー、あっちがドラムのヨッシーだ!ベースを担当してくださっているのは、サポートメンバーの森石さんだ!」
ナッカー、サットー、ヨッシーが同じような服装なのに対し、森石はスーツ姿で一人だけかなり年上に見える。
「(なるほど、さっきの人はヨッシーっていうんだ・・・。ヨッシー・・・ん?)」
「それじゃ、1曲目行くぞぉ!!!」
THE GREEN STARSのライブが始まる。
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つづく
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