408.小説『おれたち、鶴咲サンクス!』第4話 いとこのサリー
2023/10/05
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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羅門譲は、夕食ができるまで伯父の家にある羅門のための部屋でくつろいでいる。
<Oi!Oi!Oi!羅門クン!>
バンド仲間の大井からメッセージアプリ『SIGN』でメッセージが来た。
<What、なんだ大井?>
羅門は返事をした。
<スタジオにギターのピックが置きっぱなしだったんで、預かってるぞ~い!>
<Oh...それは気づかなかったよ。Thanks、ありがとよ。>
「大井・・・わざわざcontact、連絡してくれるなんて、やっぱりnice guy、いいヤツだな。」
その後も、しばらく部屋で自分が好きなロックンロールを中心とした音楽を聴きながら羅門はくつろいだ。
...
「譲くん、ごはんできたわよ!」
「亜樹子さん、soon、すぐ行きます!」
亜樹子が夕食を作ったようだ。家系図的には羅門の伯母になるが伯父の浩と違い血の繋がりはないためか、羅門は伯母さん、ではなく亜樹子さんと呼び、少し遠慮がちだ。
「Wow、カレーじゃないか!」
羅門は、カレーが好きだ。アメリカ暮らしが長いが幼少期から親しんできた日本のカレーのおいしさは羅門にとって特別だ。
「ジョー、カレー好きだもんね~!」
「サリー、帰ってたのか。よし、いただきます!」
浩と亜樹子の娘、つまり羅門のいとこにあたる羅門紗里奈も帰ってきていた。現在高校2年生で、羅門より3歳年下だが幼少期からの付き合いのため兄妹のように話す。羅門は紗里奈を「サリー」とあだ名で呼ぶ。これに合わせて、紗里奈も羅門を「ジョー」とカタカナ表記で呼んでいる。
羅門はアメリカ育ちが長いこともありロックンロール青年となっているのだが、紗里奈は対照的に和風のものを好む。高校では弓道部に所属している。
「ねぇジョー、カレーライスにコックコーラって合うの?」
「コック・コーラはanything、何にでも合う万能飲料じゃないか。昨日も、うどんにコック・コーラを合わせた。サリーは今日も緑茶だな。」
「やっぱり急須でいれたお茶は、おいしい~!」
「飲み物の話題はそこまでで、カレーの味はどうかしら?」
亜樹子がツッコんだ。ちなみに浩とともに、麦茶を飲んでいる。
「亜樹子さん、すみません!カレー、今日もdelicious、おいしいです!」
「譲くん、おかわりもいっぱいあるみたいだから、どんどん食べて!」
「Thanks a lot、どうもありがとう、伯父さん!」
こうして、羅門たちはカレーを食べていった。
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つづく
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