406.小説『おれたち、鶴咲サンクス!』第3話 おれのfavorite drink、大好きな飲み物。
2023/10/04
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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羅門譲は、今日のバンド練習を終えて帰路についている。
羅門はアメリカで過ごした期間が長いのだが、生まれは鶴咲だ。親兄弟はニューヨークにいるのだが、今も鶴咲に住んでいる伯父にお世話になっている。
つまり、今は伯父の家に住んでいる羅門だが、伯父の家は羅門が通う鶴咲大学がある地区から少し離れている。
羅門はバイクを10分ほど運転し、伯父の家にたどり着いた。
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「伯父さん、I'm back、ただいま。」
「譲くん、おかえり!」
伯父の羅門浩が笑顔で羅門を出迎えた。
「譲くんの英語混じりの喋り方、今も慣れないよ!」
「アメリカ生活がlong、長いからな。一応、English、英語のあとにはJapanese、日本語も喋ってるから大丈夫だろ?」
「まぁね。」
「譲くん!アレ、買っておいたわよ。」
伯父の妻(つまり伯母)の羅門亜樹子が何かを買ってきたようだ。
「うおお!thanks、ありがとう亜樹子さん!早速いただきます!」
「アレ」とは、『コック・コーラ』のことだ。コックとは雄鶏のことで、パッケージには雄鶏をモチーフにしたロゴがデザインされている。
今はニューヨークにある羅門の実家は『コック・バーガー』という『コック・コーラ』系列のバーガーショップのフランチャイズ店舗を経営していることもあり、羅門にとって『コック・コーラ』は特別な飲み物なのだ。
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「プハーッ!やっぱり『コック・コーラ』はおれのmy favorite drink、大好きな飲み物だ!」
「譲くんがアメリカに行く前は目立たない子だったのに、今はキャラが立ったよなぁ。その革ジャン、家では脱いだらどうだい?」
「伯父さん、これはおれのお気に入りなんで、可能な限り着ていたいんだ。Don't worry、気にしないでくれ。」
「そんなにお気に入りなのね、それはよかったわ!」
こうして羅門は、今夜も伯父の家でくつろぐのであった。
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つづく
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