403.小説『おれたち、鶴咲サンクス!』第2話 きょうもまじめな、浦西さん。
2023/10/03
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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羅門譲は、自身がリーダーを務めているロックバンド、鶴咲サンクスの練習のために大学内にあるスタジオにいる。
「やっぱり、this studio、このスタジオは機材がいいな。ヨッシー、本当にありがとよ。」
「いえいえ。皆さんのお役に立てるのであれば光栄です。」
このスタジオの機材は、ヨッシーことドラム担当の吉野教授が知り合いから譲り受けたものである。吉野教授は過去にメジャーデビューしたことがあることもあってか、音楽関係の顔が広い。
「吉野サン、本当に腰が低くて驚くぞ~い!」
「羅門さんはお構いなしに友達に話すように話しますからね。アタシにはできませんよ!」
ベース担当の大井と、ギター担当の浦西がこの羅門と吉野教授のやり取りに感心しているようだ。
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「大井、ベースの練習はso far so good、今んとこ順調か?」
「少しずつ身につけてるぞ~い!」
大井はこのバンドに入ったばかりで、ベースを始めたばかりだ。いろいろな楽器を使いこなす羅門に、ベースを教わっている。
「鳥元クンはどれくらいでできるようになったのか~い?」
「ベースのpredecessor、前任者の鳥元は・・・。まぁいいじゃないか。」
羅門がごまかしたのには訳がある。鳥元は、アルバイトに没頭するあまり、音楽サークルに顔を出す時間が減って脱退に至った。それほどベースの演奏技術を習得できなかったのである。しかし鳥元は人柄はよく、現在も音楽サークルの部室にたまに顔を出すことがある。
「鳥元さんはpredecessor(前任者)、私はprofessor(教授)!」
吉野教授は、鳥元の話題になると必ずこの親父ギャグを言う。
「うわぁ、今日も出ました、いつもの!」
浦西はこの親父ギャグに歓迎的だ。
「オレは、いい加減飽きたぞ~い!」
大井は何度も聞いているので飽きたようだ。
「・・・。」
羅門は、スルーする。スルーする、も親父ギャグになってしまった。
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「アタシ、そろそろ講習会がありますので、お先に失礼いたします!」
浦西は教育学部に所属しているので、主に教育関係の講習会に熱心に参加している。このことにはバンドメンバーも理解を示している。
「おう、浦西、今日もthanks、ありがとう。お疲れ様。」
「Oi!Oi!Oi!もうそんな時間か~い!?浦西サン、今日もありがと~い!」
「浦西さん、本日もお疲れ様でした。」
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それから1時間くらいで、本日のバンド練習は終わった。
「よし、today、今日はこれで終わりだ。みんな、お疲れ様!浦西がスタジオを出てone hour、1時間くらいだな。」
「浦西サン、まじめで感心するぞ~い!オレ、いつもの授業で精一杯だぞ~い!」
「本当にそうですね。私が学生のときもあれほど勉強熱心ではありませんでした。」
こうしてメンバーはスタジオを出て、それぞれの家へと帰っていった。
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つづく
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