363.おはなし『パオロは、いい子。』その7 テストもんだいを、はやくとけない。
2023/09/17
※このおはなしは、ほんとうではないおはなし(フィクション)です。小さい子どもや日本語を学んでいる人たちにもよみやすいよう、かんたんな日本語、いわゆる「やさしい日本語」でかかれています。
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パオロは、ベッドからおきあがり、朝ごはんをたべてからじゅんびをすませると、学校へむかっていった。
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「今日も、川がきれいだなぁ。」
パオロがすんでいるまちは、ブオナックアというなまえだ。「いい水」といういみがある。
「パオロくん、おはよう!」
「あ、ジュリア!おは・・・よう!」
パオロにこえをかけたのは、おなじクラスの女の子、ジュリアだ。だれにでも明るくはなしかける、げんきな子だ。
ジュリアは、いそいでいたのかすぐに行ってしまった。
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こうして、パオロも学校についた。しばらくすると、「あの人」がやってきた。
「今日は、テストがあります。みなさん、ちゃんとべんきょうしましたね?」
こうはなすのは、エンマ先生だ。ちょうどパオロのははおやのソフィアくらいのねんれいの女の先生だ。きびしいことで、子どもたちからおそれられている。
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「それでは、テストをはじめます。」
子どもたちは、もんだいをといていく。
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「あら、エミリオくんは、今日もはやいわね。」
パオロをいつもからかっているエミリオは、もんだいをとくのがはやい。すぐにテストをおえて、きょうしつを出た。どうじに、パオロのほうをふりかえって、ウインクをしておやゆびをたてた。
「(エミリオは、いつもはやいなぁ。)」
パオロは、こうかんがえながら、じっくりともんだいをといていく。
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「ジュリアさん、おつかれさま。」
「あらアリーチェさん、今日はいつもよりおそいわね。」
まわりの子たちが、つぎつぎとテストをおえていくが、パオロはまだもんだいをといている。
はたして、パオロはじかんのなかでもんだいをとけるのだろうか。
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つづく
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