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353.【令和5年大相撲9月場所4日目】元大関としての意地を見せた、正代関。

2023/09/13

秋場所4日目も、様々な一番に見入りました。私が注目した取組をいくつかご紹介いたします。

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まずは十両、大の里関と天照鵬関による一番です。天照鵬関の攻めにびくともしない大の里関が、堂々と寄り切りました。安定感のある大の里関、見ていると気持ちが良いですね。これからも星をどんどん伸ばしていくことを期待いたします。

続いて、輝鵬関の相手は、幕下・對馬洋です。輝鵬関がもろ差しとなり寄り切って、あっという間に勝負がついてしまいました。新十両だった先場所は7勝の時点で無念の休場となりました。今場所はなんとしても勝ち越したいですね。對馬洋は、今場所から幕下の地位となりました。また関を付けてお呼びしたい。同学年かつ同じ長崎県出身ですので、これからも注目していきます。

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幕内では、まずは熱海富士と千代翔馬関の一番です。序盤は千代翔馬関がどんどん攻めていきました。それに耐える熱海富士関。そこからしばらく左四つの姿勢で組み合います。そこから勝機を悟った熱海富士関が、勢いよく千代翔馬関をすくい投げて、白星です。これで熱海富士関、4連勝です。今場所で再入幕となった熱海富士関、好調です。

続きまして、佐田の海関と北青鵬関による一番では、お互いが果敢に攻めていき、どちらが勝つか予想がつかない展開となりました。最終的には北青鵬関がその大きな身体から上手投げを繰り出して白星となりました。やっぱりパワーがありますね。

翠富士関と遠藤関による対戦では、遠藤関がつっぱっていきそのまま押し出して今場所初白星となりました。威勢のよいつっぱりは、迫力がありますね。

琴恵光関に挑んだのは、王鵬関です。右四つとなり琴恵光関がどんどん攻め込んでいきましたが、王鵬関の突き落としが決まり、王鵬関の白星となりました。この一番もどちらが勝つか予想がつかない展開で、スリルがありました。これで王鵬関は今場所初勝利です。

阿武咲関と湘南乃海関の対戦では、立ち合いの時点で阿武咲関が湘南乃海関を吹き飛ばしました。体勢が崩れた湘南乃海関をとどめの押し出しで、これで阿武咲関は4連勝です。身体の大きな湘南乃海関を一気に押し出した阿武咲関の立ち合いのパワーに迫力を感じた一番でした。

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元大関・正代関が対するは、新大関・豊昇龍関です。序盤は豊昇龍関が攻め込んで土俵際まで追い込まれた正代関ですが、その後正代関がうまくのこして勝機をうかがい、すくい投げにより白星となりました。正代関、新大関を撃破しての今場所初白星です。元大関としての意地を感じました。豊昇龍関は、これで新大関ながら4日目の時点で1勝3敗という厳しい展開になりました。今回の取組後の悔しそうな表情が画面越しでもよく伝わってきました。まだまだ序盤ですから、これからの巻き返しに期待いたします。

こちらも元大関・朝乃山関の相手は、大関・貴景勝関です。この一番では貴景勝関がどんどん攻めていき朝乃山関に隙を与えないままはたき込んで貴景勝関が勝利しました。先場所は休場し、カド番となった貴景勝関ですが、本日は復活を感じさせる一番を見せてくれました。

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秋場所も毎日十両・幕内の取組は全てチェックしておりますが、どの日にも盛り上がりを見せる一番が繰り広げられていることがわかります。

明日は、どの一番が特に見ごたえのある展開となるのか、注目していきます。