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348.おはなし『パオロは、いい。』その2 ボクは、フォカッチャがだいすき!

2023/09/12

※このおはなしは、ほんとうではないおはなし(フィクション)です。ちいさいどもや日本語にほんごまなんでいるひとたちにもよみやすいよう、かんたんな日本語にほんご、いわゆる「やさしい日本語にほんご」でかかれています。

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パオロは、ははおやのソフィアといっしょにおうちにかえった。

「きょうは、パオロがだいすきなフォカッチャをつくってあげる!」

「わ~い、おかあさん、ありがとう!」

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おうちにかえってから、パオロはおへやでゆっくりしている。

パオロは、はしるのがすき。でも、すきなことと、とくいなことはちがうこともある。さっきのようにクラスメイトのエミリオにまけちゃった。

「ボクは、エミリオにいつもまけちゃう。はしるのはすきなのに、くやしいよ!」

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「パオロ、フォカッチャできたわよ!」

「わ~い、フォカッチャだ!」

しばらくすると、フォカッチャができたのでパオロはすぐにソフィアのところへむかった。

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「パオロ、このまえのテストのてんすう、どういうことだ?」

こうたずねたのは、パオロのちちおや、フェデリコだ。やさしいソフィアとはちがって、フェデリコはきびしい。

「ボクはちゃんとやってるよ!」

「いや、このてんすうだとダメだ。おれはまんぞくできない。もっとがんばるんだ。」

「・・・。」

パオロはなにもえなくなった。

「まぁまぁ、いまはいいじゃない。たべましょう。」

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「おかあさん、やっぱりフォカッチャおいしいよ!」

おちこんでいたパオロだけど、フォカッチャをたべてげんきがでた。

「うん、うまいな。おまえがつくるフォカッチャは、なにかとくべつなんだよな。オリーブオイルのよさがわかるよ。」

フェデリコもおなじく、ソフィアがつくるフォカッチャがすきなようだ。

フォカッチャには、あながあいていて、そのなかにオリーブのはいっている。おなじテーブルにのっているなまハムといっしょにたべると、おいしい。

こうして、3にんでフォカッチャをたのしんだ。

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つづく