332.小説『ありがと~い!』第75話 ルイージ・モンテカンポに、ありがと~い!
2023/09/05
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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大井誠は、羅門くん、そしてヴェネツィアの大学から来たイタリア人の留学生・マルコくんと鶴咲のヴェネツル地区を歩いている。鶴丸子広場を抜けて、運河に架かる橋を渡っている。
「うわぁ、本当にヴェネツィアにそっくりに作られていますね。それに江戸時代の日本の雰囲気が加わって、和風ヴェネツィアのようです。」
鶴咲に来たばかりのマルコくんが、ヴェネツル地区の街並みに感心している。
「Oi!Oi!Oi!ゴンドラに乗ってる人が歌い出したぞ~い!」
「鶴咲でもヴェネツィアみたいにゴンドラが観光船として運行しているが、こうやって船頭がsing、歌うこともあるんだ。」
鶴咲生まれの羅門くんが解説してくれた。
「ヴェネツィアでももちろん、ゴンドリエーレと呼ばれる船頭が歌いますよ。」
ヴェネツィアからやってきたマルコくんも解説してくれた。
「鶴咲のことは羅門クン、ヴェネツィアのことはマルコクンの解説があってわかりやすいぞ~い!ありがと~い!」
大学入学と同時に鶴咲に住むこととなった大井は、ヴェネツル地区にはあまり行ったことがなかった。興味深く二人の話を聞いているようだ。
ヴェネツィアの黒いゴンドラの鶴咲版、和の要素も加わったデザインのゴンドラが運河を進んでいく。
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しばらくすると、ルイージ・モンテカンポ広場にたどり着いた。
「ルイージ・モンテカンポ像、何度見ても風情があるぞ~い!」
「ヴェネツル地区はこの人のpower、力で作られたからな。よくヴェネツィアの街並みを江戸時代の日本に持ってこようと思ったもんだ。」
「日本は江戸時代には鎖国されてたらしいですけど、鶴咲では預島(よじま)という場所を中心に外国と交流していたんですよね。」
「Oi!Oi!Oi!マルコクン、オレより日本史に詳しいぞ~い!」
「ヴェネツィアの大学で、日本語だけでなく日本史や日本文化の授業もありましたから。それに私は鶴咲に留学することが決まってからいろいろ興味持って調べました。」
「マルコ、鶴咲生まれとして、鶴咲に来てくれてthanks、ありがとう。」
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しばらく3人は、ルイージ・モンテカンポ広場のベンチでいろいろと語り合った。
「Oi!Oi!Oi!ルイージ・モンテカンポ像が微笑んだように見えたぞ~い!」
「Really、本当か?気のせいだろう。」
「大井さん、面白いですね。」
「この像の人物、ルイージ・モンテカンポのおかげでこの街並みがあると思うと、ありがと~い!と言いたくなるぞ~い!」
「オレもヴェネツル地区のおかげもあって、鶴咲で生まれたことにpride、誇りを持ってるしな。」
「これほどすごい街並みを作ったのですから、もっと評価されるべき方だと私は思いますよ。」
こうして、3人は広場から別の場所へと歩いていった。
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つづく
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