311.小説『ありがと~い!』第66話 鳥元クンの差し入れに、ありがと~い!
2023/08/27
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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大井誠は、大学の音楽スタジオで羅門くん、吉野教授、そして大井の知り合いであるベースの前任者の鳥元くんと会話している。
「鳥元クン、前のバンド名は何だったんだ~い?」
「Oh dear...やれやれ・・・、過去のことはもういいだろ?」
羅門くんは、あまり過去に触れてほしくないようだ。
「私は別に構いませんがね。」
吉野教授は、前のバンド名を知られても問題ないようだ。
「まこっちゃん、前の名前聞いてないんだな!よし、今から大声で叫んでやる!」
「Stop、やめろトリー!」
「ラ・モンモンバンド!」
羅門くんは、「終わった・・・。」という感じの表情になった。
吉野教授は、「鳥元さん、言っちゃいましたね」という感じに微笑んでいる。
「Oi!Oi!Oi!面白いぞ~い!そんな名前だったんか~い!!!」
「・・・おれの、dark history、黒歴史だ。」
「私は好きなネーミングでしたがね。」
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「新しいバンド名、『帰ってきたラ・モンモンバンド』でどうだ~い?」
大井は面白がってこう提案した。
「Reject、却下する。」
「いいじゃないか~い!」
「No、駄目なものは駄目だ。」
しばらく、会話が盛り上がった。
...
「新しいバンド名は、浦西サンもいるときに決めよ~い!」
「私も、それでいいと思います。」
「それがいい。浦西がいるときにはもう前のバンド名はいじるなよ?absolutely、絶対にいじるなよ?」
「わかったぞ~い!」
「Wait、待て、そういやトリーはなんで今日来たんだ?」
「ラモからベースの後任が決まったって連絡が来たからだよ!これを持ってきたんだ。」
鳥居くんが大井に差し出したのは、ベースのピックだった。黒のセルロイド製のようだ。
「ん?なんか文字が書いてるぞ~い?」
「Stop、やめろ~!」
「うわぁ、<ラ・モンモンバンド、夜露死苦!>って書いてるぞ~い!面白いので使わせていただくぞ~い!」
「Oh...見られてしまったか。」
「ラモ、まぁピックくらいいいじゃないか。それに、新しいバンド名になるんだろ?前のバンド名のピックを持っておいて、俺がいたころも覚えておいてくれよ。」
「まぁ、ピックくらいならacceptable、受け入れられるか。ただ、前のバンド名を声に出すなよ?絶対に出すなよ?」
「わかったぞ~い!鳥元クン、思い出深いピックの差し入れありがと~い!」
「俺も後任がまこっちゃんとは知らなかったよ!それじゃ、そろそろバイトに行ってくる!」
こうして鳥元くんは去っていった。
「おれらも、そろそろ練習終わりにするか。」
「それがいいぞ~い!オレも疲れたぞ~い!」
「私もそろそろ終わりにしようと思ってました。」
こうして、本日のバンド練習は終わったのであった。
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つづく
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