305.小説『ありがと~い!』第63話 羅門クン、演奏を教えてくれてありがと~い!
2023/08/24
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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大井誠は、大学内にある音楽スタジオで音楽サークルのメンバーであるボーカル担当の羅門譲くん、ギター担当の浦西杏菜さん、そして顧問でもあるドラム担当の吉野常幸教授とともに練習を始めた。大井はベース担当だ。
「楽器演奏自体未経験だけど、本当に大丈夫なのか~い?」
「No problem、問題ない。浦西も未経験だったしな。おれが一から教えてやる。」
羅門くんが大井に演奏を教えてくれるようだ。
大井の黒い服装に、前任者が残してくれた白いベースが馴染んでいる。
「Predecessor、前任者が残したベースはどうだ?」
「彼はPredecessor、私はP...」
「言わせないぜ。」
「アタシは聞きたかったですよ~!」
吉野教授のもはや定番となりつつある親父ギャグが、羅門くんによって止められた。浦西さんは親父ギャグが好きなので聞きたかったようだ。
「ハハハ、今度から羅門くんがいないときに言いましょうかね。」
親父ギャグがあまり好きじゃない羅門くんに配慮した吉野教授であった。
「ベースはどうだ?」
羅門くんが改めて大井に尋ねた。
「初めてのベースなんで比較はできないケド、いいと思うぞ~い!」
「それは良かった。最初のうちは指がついていかないと思うが、だんだんget used to、慣れてくるぜ。」
「Oi!Oi!Oi!Oi!Oi!ベース楽しいぞ~い!」
「それはまた良かったぜ。大井、適当に弾いてみてくれ。」
大井は、適当に指を動かして音色を奏で始めた。
・・・すると、他のメンバーがそれに合わせるように楽器を弾き始めた。
「Oi!Oi!Oi!オレに合わせてくれてるぞ~い!」
「即興セッション、楽しいだろ?これがバンドのreal taste、醍醐味だ。」
こうして、練習は進んでいった。
...
つづく
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