295.小説『ありがと~い!』第58話 Thanks a lot-Oi! for a pen, Ken.(健クン、ペンをありがと~い!)
2023/08/19
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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大井誠は、ニューヨークの羅門譲くんの実家が『コック・バーガー』というハンバーガーチェーン店なので、そこでご馳走になりながら会話を楽しんでいる。
「それにしても、今日も暑いのに譲くんは革ジャンを脱がないぞ~い!」
「This is my favorite. I'm always with it.(これはおれのお気に入りだからな。いつも一緒だ。)」
今日の羅門くんの風貌も、長い黒髪に白Tシャツ、その上に黒革のダブルライダースジャケット、青のスキニージーンズに黒のローカットスニーカーだ。バンドで演奏するときに限り、黒のサングラスもかけるらしい。
大井は黒のTシャツに黒のジーンズ、黒のローカットスニーカーという、黒のコーディネートだ。白のベースを弾くことになったので、それが引き立つように黒いものを身につけている。大井のトレードマークの丸坊主の髪型はそのままに、帽子を被ってもいいかもしれない、と思っている。
「この辺に、いい帽子屋あるか~い?」
「Yup, there's a nice hat shop around here, which is called "Ninja Hat Lee".(おう、近くにいい帽子屋がある。『ニンジャ・ハット・リー』という店名だ。)」
「Oi!Oi!Oi!面白い店名だぞ~い!店主は日本好きか~い!?」
「The owner is a japanese descendant.(店主は日系人だ。)」
「なるほど~い!」
大井と羅門くんは、これから帽子を買いに行くようだ。
「譲くんのお母サン、弟サンの健クンも、Thanks a lot-Oi!」
「Not at all. You can come here anytime, but not for free anymore!(いいのよ。いつでも来てね。でも次はお金をいただくわ。)」
「もちろん、次はお金を払わせていただきま~す!今回はご馳走ありがと~いございました!」
「Here it is, Makoto.」
健くんが、大井に何かを差し出した。
「わぁ、オレに似たキャラクターのペンだ!ありがと~い!」
「It looks like you, so I think you deserve to have it.(似てるから、持っていたほうがいいと思って。)」
そのペンは、丸坊主の男の子をモチーフにしたデザインだった。確かに大井に似てなくもない。
「それでは、またいつか会いましょ~い!」
「See you soon, Makoto!」
こうして大井は『コック・バーガー』の店を出て、羅門くんと帽子を買いに行くのであった。
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つづく
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