240.小説『ありがと~い!』第33話 Thanks a lot-Oi! for the afternoon tea course.(アフタヌーンティーコースに、ありがと~い!)
2023/07/24
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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大井誠は、イギリスのロンドンから北に約200kmの位置にある、ノース・ジョンスティックという街の駅から電車に乗り込み、ロンドンに向かっている。
大井はなぜか、現在大井が興味を持っているイギリスのOi!文化がちょうど生まれた頃である1980年のイギリスにいる。地方の田舎町であるノース・ジョンスティックでは見ることができない生のOi!文化を目の当たりにしたいので、首都のロンドンへ早く着きたいと思っている。
「(Oi!Oi!Oi!生Oi!楽しみだぞ~い!)」
大井は、なぜ自分が1980年のイギリスにいるのかがわからないが、それよりもこれから生でOi!に触れることができることが楽しみでたまらない。
「Excuse me, sir. Would you like something to drink?(すみません、何か飲み物いかがですか?)」
飲み物の車内販売をやっているようだ。30代くらいの男性が来た。
「Ah, no tha...(いえ結構で...)」
大井はお金を持っていないので、断ろうとしたが・・・?
「Wow, you have "Jane Special Ticket"! You can take anything for free!(わぁ、『ジェーン・スペシャル・チケット』をお持ちですね!どれでも無料でお求めいただけますよ!)」
ここでも、ジェーンさんから頂いた虹色に光り輝く謎のチケットの効力が発揮された。
「Oh, really!? So...I'll take this, "Jane's Special Afternoon Tea Course".(えぇ、本当ですか!?それでは・・・こちらの『ジェーンの特別アフタヌーンティーコース』)をお願いします。」
大井は、このコースを注文した。ちなみに大井は、『ジェーン・スペシャル・チケット』のおかげで特等席にも座ることが出来ている。広々としたテーブルと椅子が用意されている。
「(Oi!Oi!Oi!このコース、1億ポンドもするのか~い!?実質このチケット持ってる人専用じゃないか~い!)」
なんでも注文できるので値段を見ていなかった大井だが、後で値段を見て驚きだった。
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「Excuse me sir, this is the "Jane's Afternoon Tea Course". Have a good time, sir.(すみません、こちらが『ジェーンの特別アフタヌーンティーコース』です。良いひとときを。)」
先程の男性がコースを持ってきた。チケットと同じく虹色に光り輝くお菓子と、紅茶が運ばれてきた。お菓子は、おなじみの縦三段になっている皿に乗っている。
「(Oi!Oi!Oi!Oi!Oi!これ、食べて大丈夫なのか~い!?)」
大井は、驚きと不安の表情をしている。
「By the way... I'd like to know more about Jane. Could you tell me about her?(ところで・・・ジェーンについてもっと知りたいです。ジェーンについてもっと教えていただけますか?)」
大井は、あのチケットをくれた高齢女性であるジェーンが何者なのかが気になっていた。
「Hmm...I also don't know anything about her. I even don't know if she really exists.(う~ん・・・、ジェーンについて何も知らないんです。本当に存在しているのかすら知らないんです。)」
なんと、この方は全く知らないようだ。
「Okay, thanks a lot-Oi! for this course.(わかりました、こちらのコースを、ありがと~い!ございます。)」
「Not at all. If you have any problem, please ask me.(いえいえ。何かお困りごとがあったら、お尋ねくださいね。)」
こうして大井は、アフタヌーンティーコースを楽しむのであった。
つづく
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