237.小説『ありがと~い!』第32話 Thanks a lot-Oi! for 1980.(1980年に、ありがと~い!)
2023/07/23
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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大井誠は、イギリスのロンドンから北に約200kmの位置にある、ノース・ジョンスティックという街におり、駅に向かって歩いている。
「(Oi!Oi!Oi!Oi!この虹色のチケット、何に使えるんだ~い!?)」
先程、大井はジェーンさんという高齢女性から駅の道を案内されるとともに、謎の虹色に光り輝くチケットを受け取ったばかりだ。その光から、チケットに何が書いてあるのかわからず、何のためのチケットかすらわからない。
それにしてもこのノース・ジョンスティックという街は古風だ。本当に現代なのだろうか、と言えるほどだ。
駅までの通りを歩いていると、新聞が落ちていた。ノース・ジョンスティックがある地域のローカル新聞のようだ。
<14 October 1980>
日付は1980年10月14日と書いている。
「(Oi!Oi!Oi!Oi!Oi!1980年!?43年前!?いったいどうなってるんだ~い!?)」
なんと、大井は突然イギリスに移動したと思ったら更に過去にいることになっているようだ。
「(ちょうどOi!文化が誕生したあたりの時代じゃないか~い!ロンドンへ急ぐぞ~い!)」
自体が飲み込めない大井ではあるが、Oi!が誕生した時代である1980年にいることに興奮し、早くロンドンへ行きたいと思った。
「(駅に着いたぞ~い!電車に乗るぞ~い!)」
大井は駅に着いたのでチケットを買おうとしたが、ジェーンさんから貰った虹色に光り輝く謎のチケットの存在を思い出した。
「Excuse me, may I use this ticket?(すみません、こちらのチケットを使ってもよろしいでしょうか?)」
大井は、駅員さんにチケットが使えるか尋ねた。
「Of course! This is "Jane Special Ticket". Whoever has this ticket can take trains for free! And you can use it 10 times.(もちろん!これは『ジェーン・スペシャル・チケット』ですよ。このチケットがある人は誰でも、電車に無料で乗ることができますよ!10回使うことができます。)」
「Wow, really!? Thanks a lot-Oi! for explaining the detail of this ticket.(わぁ、本当ですか!?このチケットの詳細をご説明、ありがと~い!ございます。)」
どうやら、この虹色のチケットがあれば電車に乗り放題らしい。一体、あのジェーンさんは何者なんだ、と大井は考えていることだろう。
「(Oi!Oi!Oi!無料で乗り放題なんて、嘘だろ~い!?ジェーンさんは、この鉄道会社の偉い人か何かか~い!?)」
突然1980年のイギリスにいること自体が不思議なことであるが、それ以上にこのチケットの存在に驚いている大井である。
「(よし、電車に乗り込んで、ロンドンへ向かうぞ~い!1980年に、ありがと~い!)」
こうして大井は、電車の中に足を踏み入れたのであった。駅員さんによると、このチケットはあと9回使えるようだ。
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つづく
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