193.小説『ありがと~い!』第16話 涼しい店内に、ありがと~い!
2023/07/07
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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「ありがとうございま~す!」
大井誠は、運転手にお礼を言ってから路面電車の野麻町(やままち)電停で降りた。かつては同じ読みで山町と呼ばれていた地名だ。近くにイベントホールやショッピングモールがあり、賑わっている地区だ。
大井は、そのショッピングモール『カンミナーレ鶴咲』に来るために今日は出かけたのだ。大井は、何を買うか決まって無くてもショッピングモールをいろいろと見て回るのが好きである。
(「Oi!Oi!Oi!Oi!外は暑すぎないか~い?」)
今日の気候は本当に蒸し暑い。外にいるだけで、体力が奪われていく。
「(涼しかった路面電車の車内に、ありがと~い!)」
路面電車の冷房が暑さを防いでいたことを改めて実感し、大井は感謝した。
5分ほど歩いて、大井は『カンミナーレ鶴咲』にたどり着いた。
「涼し~い!」
あまりの快適な冷房に、大井は声に出して涼しさを喜んだ。暑い屋外から、涼しい店内に入った時の気持ちよさは、素晴らしいものがある。
「(Oi!Oi!Oi!喉も乾いてきたぞ~い!)」
暑い季節は、水分補給も大事だ。大井は、水分を調達しようと店内を見て回る。自販機を見つけたので、『コック・コーラ』を購入した。カッコいい雄鶏のシルエットがプリントされたパッケージで人気のコーラだ。かつては雄鶏のシルエットはなかったのだが、コック(cock)という単語には様々な意味があり、誤解を防ぐために雄鶏のシルエットが強調されるようになった。
「(キンッキンに冷えたコックコーラ、おいし~い!冷房や、冷たい飲み物のおかげで涼しい店内に、ありがと~い!)」
暑さにより奪われそうだった体力が復活していき、大井は『カンミナーレ鶴咲』を見て回ることを始めた。
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つづく
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