山田隆一公式サイト

152.小説『今日も、僕は歩いていく。』第16話 今日も、僕は歌っていく。

2023/06/17

※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。

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僕は、音楽が好きだ。特定のジャンルにこだわらず、古今東西様々な音楽を聴くのが好きだ。学校はあまり楽しいとは思わなかったが、音楽の授業は楽しいと思えたものだった。

歌うのも好きなので、時々僕は、カラオケに行く。近年、一人カラオケという文化も普及したことにより、お一人様に優しい社会となった。一人で行ったほうが自分が歌いたい曲を自由な歌い方で歌うことができるので好きだ。誰かと一緒に行くのも悪くはないが、相手に合わせなければならない。

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僕は、亀んまちアーケードにあるカラオケボックスにたどり着いた。ここは立地の割にはお手頃価格なので、よく利用している。

部屋に入り、早速1曲目を歌う。

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『考慮橋エレジー』は、往年の鶴咲の繁華街・考慮橋を舞台にした名曲だ。昭和40年代頃にご当地ソングブームが沸き起こり、鶴咲を舞台にした全国的なヒット曲もいくつも誕生した。

僕はこのような往年の歌謡曲を特に好む傾向にある。今の時代にはない独特の雰囲気を感じ取ることができる。しかもこの曲は地元が舞台なのでより愛着がある。考慮橋あたりを歩く時は、いつもこの曲が頭の中で再生されている。

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僕は英語がある程度できるため、洋楽も歌う。この『I'll Catch You』は、シンプルな曲調のロックンロールだ。ロックンロールは、歌詞も曲調もシンプルでまっすぐなのが好きだ。

僕はネイティブではないので難解な歌詞は理解が難しいが、このようなシンプルで率直な歌詞はすっと心に入ってくる。

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他にも数曲歌い、僕はカラオケボックスを出た。

やっぱり歌うって気持ちが良いなぁ。かつ、良い運動にもなる。思いっきり歌うと、気分がすっきりする。

よし、家に帰って、作業の続きに取り掛かろう。

こうして僕は、リズムよく歩きながら、家路につくのであった。

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つづく