142.小説『今日も、僕は歩いていく。』第11話 青原から、冨吉へ。
2023/06/12
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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僕は始発の鶴丸子電停から路面電車に乗り、終点の青原電停にたどり着き、路面電車を降りた。特に青原に用があるわけではないのだが、こうやって路面電車を目的もなく始発から終点まで乗ることが好きなのだ。路面電車はどこまで乗っても運賃が同じなため、こういうことも、やりやすい。
青原は、路面電車の終点かつ始発なこともあり、住宅開発が進んでいる地区だ。少し歩けば鶴咲大学もあるため、学生もそれなりに住んでいる。
青原から、冨吉へと歩く。そうするなら冨吉電停で降りれば良いと思うかもしれないが、一旦終点まで行って、歩いて戻るという行動も好きなのだ。路面電車から見る街並みと、歩いて見る街並みはまた違って見える。
今日は曇りだが、空気住んでいてなんだか気持ち良い香りが漂ってくる。午前中の空気って本当に、なんて気持ちが良いのだろう。路面電車の窓から入ってくる空気も良いが、やはり歩いて全身で感じる気持ち良い空気は格別だ。
そしてリズム良く歩いていると、さらに気分が良い。ストレスが溜まることがあったとしても、歩いているとだんだんと浄化されていく気がする。
よし、今日は休みなんで、たくさん歩くぞ。
こうして僕は、青原から歩いて、冨吉にたどり着いた。
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つづく
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