143.平成生まれが知る、昭和最後の大横綱。【漫画『ウルフと呼ばれた男 千代の富士物語』】
2023/06/12
※私は相撲に本格的な興味を持ったばかりのため、表記などに誤りがある可能性がございます。温かい目で見守っていただけると幸いです。
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私は1993年(平成5年)生まれのため、もちろんそれ以前の時代の力士のご活躍をリアルタイムでは知りません。
昨年、Twitterであるツイートが話題になりました。
こちらの、ファッションモデルとしてご活躍されている秋元梢という方のツイートです。とある力士の写真がカッコいいと思って保存するも、名前がわからない、という旨のツイートに、「うちの父です ありがとうございます」と反応しているツイートです。
この力士、昭和を知る世代だとほぼ全ての方が知る国民的英雄といえる方ですが、私のような平成生まれだとこのように、知らない人々がいます。私も相撲に興味を持つまでは、写真を見てもどなたかわからなかったことでしょう。
この力士は「昭和最後の大横綱」と称され、「ウルフ」の愛称でも親しまれた千代の富士関(本名:秋元貢)です。
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千代の富士関のリアルタイムでのご活躍を知らなかった私も、最近相撲に興味を持ち歴代の力士をいろいろ調べているうちに、特に千代の富士関に惹かれました。現役時代に国民栄誉賞を受賞するなど、卓越した国民的人気を誇った力士だけあります。
相撲に興味を持ってからは、様々な情報収集をしているのですが、その中で、とある漫画と出会いました。
こちらの山崎匡佑という方による『ウルフと呼ばれた男 千代の富士物語』という漫画です。この漫画では、のちの千代の富士関である秋元貢少年がどのようにして大相撲の世界に入り、昭和最後の大横綱と称されるまでになったかが活き活きと描かれています。
この漫画にて、千代の富士関のご活躍はもちろん、その師匠である当時の九重親方として登場した千代の山関、その九重部屋の兄弟子として初登場し、後に九重部屋を継ぐこととなった北の富士関など、千代の富士関に関連する横綱たちも知ることができました。北の富士関は、現在も北の富士名義でテレビの大相撲中継で解説者をされているので、ご活躍を拝見しております。ただ、今年に入り三月場所・五月場所とお休みになっていることが心配です。再びお元気な味わい深いご解説をお伺いできることを心より願っております。
また、「若貴ブーム」の立役者である兄弟横綱、三代目若乃花関・二代目貴乃花関の父親かつ師匠である初代貴ノ花関の現役時代における千代の富士関との関係が印象的でした。他にも千代の富士関が対戦した主な力士たちが登場し、当時の大相撲の雰囲気を少しながら知ることができました。
そしてこの漫画の終盤には、二代目貴乃花関(当時の四股名は貴花田)との取り組みに敗れた1991年五月場所のシーンが描かれます。世代交代を印象づける一番は、漫画でも迫力がありました。
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冒頭紹介したツイートのように、平成生まれだと私のように千代の富士関のご活躍をよく存じ上げないことがあります。しかし、この漫画を通して、そのご活躍を少しながら知ることができました。
千代の富士関が元々は相撲が嫌いだったことや、脱臼しやすい肩のため脱臼を防ぐために鍛えて筋肉を蓄えていったことなど、目から鱗の興味深いエピソードがたくさんありました。
私は相撲に興味が出てきたためこの漫画を読んでみましたが、そうでない方にとっても、ある1人の少年の成長物語として読み応えがあることでしょう。困難を乗り越えながら、頂点に上り詰めていく様子は痛快でした。
事実は小説よりも奇なりという言葉がありますが、この物語が実話だということに、現実社会の面白さを改めて感じました。
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