106.大学で、人と仲良くなることの難しさを思い知る。【僕は発達凸凹でも、前向きに生きていく。第17回】
2023/05/21
※この記事での私の特徴は自閉スペクトラム症(ASD)や発達性協調運動症(DCD)当事者の特徴のうちの、ほんの一例です。全ての神経発達症(発達障害)当事者に当てはまるわけではなく、特徴は十人十色だということをご理解いただけると幸いです。また、このシリーズにおける凸凹とは、凸が得意なことや強み、凹が苦手なことや困難を感じること、という意味合いで用いています。
本記事の著者による講演動画
こちらの講演会の資料など詳細は、こちらの記事をご覧ください。
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いろいろあった上で、大学に入学することができました。しかし、ここで人と仲良くなることの難しさを思い知ることになりました。
私は大学に入学するにあたって、新入生歓迎行事に積極的に参加することを決意しました。サークルにも所属し、人間関係を深めようと思いました。
しかし、多くの人々が自然に身につける、人と仲良くする方法がわかりません(凹)。人間関係やコミュニケーションに関する本も大学生の頃いろいろと読んだのですが、こういうのは本だけで学べるものではないことを痛感いたしました。
例えば、この頃まで「共演NG」の意味がわからなかったのです。共演するのだから仲良くするのは当然、ある程度うまく対応するのが大人、とかつては思っていましたが、人間関係はいろいろあり、単純なものではないからこのような現象があるということを現在は理解しています。
また、なぜ食事会があるのかも理解できませんでした。大半の人々は一緒に食事に行き、食べながら話を繰り広げることで仲良くなっていくものだと現在は理解しています。この数年でドラマをよく観るようになり、ドラマの登場人物が食事を重ねて仲良くなるシーンを観てこのことは理解できました。ドラマをそれほど観ていなかった大学生当時はあまり理解できなかった概念です。
このように私は、人と仲良くなる方法を自然に身につけることができませんでした(凹)。方法がわからないため、周りの人々はどんどん仲良くなっていくのに自分だけ取り残される、という現象が発生いたしました。
この結果、多くの「知り合い」が量産され、その次のステップである 「友人」と呼べるレベルに親しい人間関係を築くことには困難がありました。
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私が大学で周りとうまく仲良くできなかったのは、周りに合わせることが苦手(凹)な特性も関連していたと思われます。
こちらの「音楽」カテゴリをご覧いただくとわかるように、私は趣味が上の世代寄りであり、同年代と話が合いにくい傾向がありました。このことに大きく思い悩んだこの頃が懐かしいです。
しかし、この趣味は、現在はマイペースに我が道を行くことができると、肯定的(凸)に捉えております。
その上、現在はこの頃よりは人と仲良くなる力が少しは身についたと思います。これからの人間関係に、期待ですね。
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今回は、私の人と仲良くなることが苦手(凹)なことについて述べました。この記事に関するご質問や、他に「このことについて書いてほしい」などのご要望がございましたら、いつでもこちらからお気軽にご連絡ください。