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62.写真好きを見抜いていた、先生。【僕は発達でも、前向きに生きていく。第8回】

2023/04/19

※この記事での私の特徴は自閉スペクトラム症(ASD)や発達性協調運動症(DCD)当事者の特徴のうちの、ほんの一例です。全ての神経発達症(発達障害)当事者に当てはまるわけではなく、特徴は十人十色だということをご理解いただけると幸いです。また、このシリーズにおけるとは、が得意なことや強み、が苦手なことや困難を感じること、という意味合いで用いています。

本記事の著者による講演動画

こちらの講演会の資料など詳細は、こちらの記事をご覧ください。

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こちらの「写真」カテゴリの記事をご覧いただくとわかるように、私は写真を撮ることが好きです。しかし、子どもの頃から写真をよく撮っていたわけではなく、好きになったのは比較的最近です。写真愛は日々加速しており、今より控えめな枚数で写真を撮っていたイタリア留学中ももっと写真を撮っておくべきだったと思っています。

さて、今回は私のこの写真を撮ることが好きな()特徴を、見抜いてくださっていた高校時代の先生のエピソードについて述べます。

この数学を教えていた男性の先生は、数学を教えることの上手さはもちろん、様々なジャンルの雑談も用意しており、例え話なども駆使してわかりやすく、面白い授業を繰り広げていた先生でした。

当時の私は極端に口数が少なく、全く活動的ではありませんでした。集団行動も苦手()なため、中学・高校と部活動にも所属しませんでした。最初に入った高校では部活動には原則所属でしたが、母が私の特性を学校に説明をしに行ってくれていたおかげもあり、所属しなくても良いことになっていたようです。

この数学の先生は私が写真を撮るのが好きそうだという特性を私自身より早く見抜いており、顧問をしていた写真部に勧誘してくださったのです。

当時の私は極度の人見知りで思い切って入部する勇気はありませんでした。ですが、今思い返すとあの先生は私が写真を撮るのに向いていることをわかっていたのだと実感できます。

ちなみに、この先生は高校1年生の1年間で転勤になってしまい、他の高校に行ってしまったのですが、最後に数学の課題のプリントを提出する時だったと思いますがお話しする機会がありました。

その際にも、私の数学の文章問題での論述能力を高く評価している()旨のお言葉をいただき、自信につながったことを覚えています。今思い返すと、この先生は本当に人を見る力がある方だと思います。

私がこの時、思い切って写真部に入部していたら、違った人生が待っていたかもしれません。それでも、過去は変えることはできません。未来を変えることは現在の行動次第で可能ですので、明るい未来になるよう、一日一日を大切に生きていこうと思います。

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イタリア・ヴェネツィアに留学した際に撮影したボートの写真です。

こちらは、私がイタリア・ヴェネツィアに留学した際に撮影したボートの写真です。私もこのボートのように、まっすぐ、前向きに進んでいきます。

今回ご紹介したこの数学の先生には、今も本当に感謝しております。