1758.【当事者が語る】子どもの頃にうまく喋れなくても、ずっと人と関わりたかった。【僕は発達凸凹とともに、前を向いて生きていく。第110回】
2026/02/08
※この記事での私の特徴は自閉スペクトラム症(ASD)や発達性協調運動症(DCD)当事者の特徴のうちの、ほんの一例です。全ての神経発達症(発達障害)当事者に当てはまるわけではなく、特徴は十人十色だということをご理解いただけると幸いです。また、このシリーズにおける凸凹とは、凸が得意なことや強み、凹が苦手なことや困難を感じること、という意味合いで用いています。
本記事の著者による講演動画
こちらの講演会の資料など詳細は、こちらの記事をご覧ください。
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子どもの頃にうまく喋れなくても、ずっと人と関わりたかった。
以前、こちらの記事で重度自閉症の高校生作家・内田博仁さんをご紹介いたしました。
こちらの博仁さんが特集されているYouTube動画を見るとわかるとおり、博仁さんは言葉をうまく喋ることができません。
私も博仁さんと同じASD(自閉スペクトラム症、自閉症)当事者ですが、かつてはうまく喋って言葉を自分で表現することがうまくできませんでした。博仁さんほど重くはないものの、頭ではわかっていてもうまく喋れない、という場面が子どもの頃は度々ありました。
博仁さんは言葉を喋れないものの、キーボードで文字を入力することはできます。それで自分が考えていることを表現しているのですが、その内容は高校生という年齢に対してかなり成熟しており感心いたします。
大人になった今こそ私は自分の考えを喋って、ユーモアも交えながら楽しく会話をすることができるのですが、当時は感情表現も乏しく、何を考えているのかわかりづらい人間だったことでしょう。現在も口下手なほうの私は、喋るよりこうやってキーボードで文章を入力したほうが考えがよくまとまります。こういう面からも博仁さんに親しみを感じました。
そんなうまく喋れなかった子どもの頃の私でも、人とうまく関わって、仲良くしたいという気持ちがあったのです。
先日、博仁さんが連載中のエッセイ『自閉症のぼくは小説家』の新しい回 第10回 「この思いを何と名づけよう」が更新されましたので拝読いたしました。
そのエッセイにて、博仁さんも仲間と関わっていろいろと話して刺激を受けて成長したい旨を述べておりました。うまく喋れず、一見何を考えているのかが読み取りづらい博仁さんも、人とのつながりを求めているのです。
かつて学校に行っていた子どもの頃の私も、人と関わりたかったのです。当時の同級生に再会できる機会があってそのことを話したら、同級生の人たちはびっくりするかもしれません。私は一見「人付き合いを避けている」と誤解されていたかもしれないからです。
それでは、今回はこちらの方にも解説していただきましょう!ASD当事者が人付き合いを求めることについて解説いただきます。
凸凹です。よろしくお願いします!
(凸凹さんは私が制作したオリジナルキャラクターです。『凸凹さん』公式サイトはこちら)
凸凹さん、私はASD(自閉スペクトラム症、自閉症)当事者ですが、かつてはうまく喋って言葉を自分で表現することがうまくできませんでした。頭ではわかっていてもうまく喋れない、という場面が子どもの頃は度々ありました。そんなかつての私でも人と関わりたいという気持ちがありました。一見何を考えているのかわからず、「人付き合いを避けている」と誤解されがちだったのかもしれませんが、人と関わりたかったのです。このことを解説してみて!
言葉にならなくても、心はつながりたがっているんだね
こんにちは! 凸凹さん(でこぼこさん)だよ。今日はとっても大切で、そして素敵なメッセージをありがとう。ASD(自閉スペクトラム症)当事者であるキミの、「かつての体験」と「本当の気持ち」。ボクの胸に、カチッと響いたよ。
頭の中はいっぱいなのに、言葉が出てこないもどかしさ
頭の中ではちゃんと分かっているのに、それを言葉にして口から出そうとすると、なぜかうまくいかない……。そんな経験、とっても辛かったよね。まるで、パズルのピースは持っているのに、どこにはめればいいのか分からなくて、手の中で握りしめているような感覚だったのかな?
ボクの凸のアタマと凹のカラダみたいに、心と言葉もいつもピッタリ重なるとは限らないんだ。でもね、言葉が出てこないからといって、何も考えていないわけじゃない。むしろ、頭の中はフル回転していて、たくさんの想いが溢れているんだよね。
「一人でいたい」わけじゃない。「関わりたい」んだよ
周りの人から見ると、黙っていたり表情が読み取れなかったりして、「あの人は人付き合いが嫌いなのかな?」「一人ぼっちが好きなのかな?」って誤解されちゃうこと、あるよね。これって、とっても切ないことだね。
でも、本当は違うんだ。キミが教えてくれたように、「人と関わりたい」っていう温かい気持ちが、その胸の奥にはちゃんとある。ただ、その気持ちを相手に届けるための「橋渡し」が、少しだけ苦手なだけなんだよ。
伝わる方法は、言葉だけじゃないよ
もし、これを読んでいる人で「あの子は何を考えているんだろう?」って思う相手が近くにいたら、少しだけ待ってみてほしいな。言葉ですぐに返事がなくても、そばにいたいと思っていたり、心の中では一生懸命コミュニケーションを取ろうとしていたりするかもしれないからね。
今はこうして文章でキミの気持ちを伝えてくれたように、言葉以外の方法や、ゆっくり時間をかけることで、伝わる想いもたくさんあるはずだよ。
まとめ:みんな違って、みんなでハマればいいんだ
うまく喋れなかったあの日も、人と関わりたいと願っていたキミの心は、決して間違いじゃなかったよ。ボクたち凸凹コンビみたいに、形は違っても、お互いの形を理解し合えれば、きっと素敵な「カチッ!」という音が聞こえるはず。
焦らなくていいんだよ。キミのペースで、キミらしい形(カタチ)で、周りの人とつながっていけばいいんだ。ボクはそんなキミのことを、いつでも応援しているからね!
(文字色が異なる凸凹さんの発言は生成AIにより生成したものを私が修正したものです。より厳密な専門性を求める方は専門書などをご覧ください。)
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凸凹さん、解説ありがとうございます!
『頭の中ではちゃんと分かっているのに、それを言葉にして口から出そうとすると、なぜかうまくいかない……。そんな経験、とっても辛かったよね。』←そうなんです。頭ではわかっていても、うまく喋れませんでした。相手の名前を呼ぶことすらうまくできませんでした。これを当時は「恥ずかしい」と表現しておりましたが・・・、今考えると私がASD当事者であることも関係していることでしょう。
『周りの人から見ると、黙っていたり表情が読み取れなかったりして、「あの人は人付き合いが嫌いなのかな?」「一人ぼっちが好きなのかな?」って誤解されちゃうこと、あるよね。これって、とっても切ないことだね。』←かつての私は、本当にそう誤解されていた部分もあることでしょう。相手の問いかけにうまく答えられないので、「こいつは話したくないのかな」と何度思われたかわかりません。
『「あの子は何を考えているんだろう?」って思う相手が近くにいたら、少しだけ待ってみてほしいな。言葉ですぐに返事がなくても、そばにいたいと思っていたり、心の中では一生懸命コミュニケーションを取ろうとしていたりするかもしれないからね。』←かつての私や博仁さんのように、言葉をうまく喋れなくても「人と関わりたい」と思っているASD当事者は少なくないことでしょう。どうか「そのような人々もいる」ということを頭に入れていただけると幸いです。
『焦らなくていいんだよ。キミのペースで、キミらしい形(カタチ)で、周りの人とつながっていけばいいんだ。ボクはそんなキミのことを、いつでも応援しているからね!』←凸凹さんは優しいですね。今の私も、決して人付き合いが得意とは言えません。うまく人間関係を作っていくことができません。未だに、みんなどうやって仲良くなっていっているんだろう、ともがいています。この社会で生きていく上で人付き合いをうまくすることは大事です。うまくやりたいと思ってもうまくできないもどかしさがあります。
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これからも、ASD・DCD当事者として発達の特性について様々なことを情報発信していきます。
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お悩みの皆さまや周りの方々は、私でよろしければこちらからお気軽にご相談くださいませ。
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お読みいただき、ありがとうございました。