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1595.シンプルなレンガ造りのその大きさに圧倒される、サンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂。【ヴェネツィア ~第二の故郷~ 第28回】

2025/09/27

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ヴェネツィア ~第二の故郷~

ヴェネツィア ~第二の故郷~

私はイタリアの「水の都」と呼ばれる街、ヴェネツィアに約1年間留学した経験があります。

『ヴェネツィア ~第二の故郷~』と題した本企画は、私がヴェネツィア留学の思い出をヴェネツィア出身という設定のオリジナルキャラクター「マルコ」「キアーラ」とともに語っていく企画です。

それでは今回も前回に引き続き、マルコとキアーラにいろいろと語っていただきましょう。

サンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂

28回目の今回は「サンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂(Basilica di Santa Maria Gloriosa dei Frari)」について書いてみます。

正式名称が長いこともあり、普段は単にフラーリ(Frari)と呼ばれている聖堂です。

フラーリはヴェネツィア本島のこちらの場所にあります。

レンガ造りのシンプルな風貌で、その大きさや歴史が圧巻の聖堂です。

それでは、マルコとキアーラにサンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂を解説していただきましょう!

マルコとキアーラによる解説

ヴェネツィアのサンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂を見上げて圧倒されるマルコとキアーラ。

(画像はイメージです。)

※これらのキャラクターのイラストはChatGPTにより制作したものです。セリフの文章もChatGPTで生成したものに私が手を加えております。解説される歴史的内容は諸説ある場合があります。参考程度にご覧くださいませ。

この色が右にいる男性・マルコの発言です。

この色が左にいる女性・キアーラの発言です。

そしてこの色は私による文章です。

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チャオ、マルコ!チャオ、キアーラ!ヴェネツィアのサンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂は、レンガ造りでシンプルな外観ながらもその大きさに圧倒されるような迫力のある建物ですよね。そんなサンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂について解説してみてください!

チャオ!今日はサンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂について話そうか。ヴェネツィアのサン・ポーロ地区にあるこの大聖堂は、レンガ造りでシンプルな外観だけど、そのスケールと存在感には圧倒されるよね。特にゴシック様式の建築としては、ヴェネツィアで最も重要な教会のひとつなんだ。

そうね、マルコ!外から見ると、華やかな大理石や装飾が多い他の教会と比べて、とても質素に見えるの。でも中に入ると、そのシンプルさがかえって厳粛で荘厳な雰囲気をつくり出しているのが印象的よね。広々とした内部空間は、訪れる人の心を静めてくれるわ。

内部には本当に貴重な芸術作品がたくさんあるんだ。たとえば、ティツィアーノの「聖母被昇天」。これは彼の代表作のひとつで、巨大な祭壇画として聖堂の奥に飾られている。赤と金の鮮やかな色彩で描かれた聖母マリアが天に昇る姿は圧巻で、まるで絵が生きているかのような迫力があるよ。

ティツィアーノはこの教会に深い縁があるのよね。彼自身もフラーリ聖堂に埋葬されていて、そのお墓も堂内で見ることができるわ。ティツィアーノの芸術を見ながら、彼が眠る同じ空間に立っていると、歴史の重みを肌で感じることができるのが素晴らしいと思うの。

そうだね。そしてもうひとつ忘れてはいけないのが、カノーヴァの記念碑だ。新古典主義を代表する彫刻家の彼はヴェネツィアに埋葬されてはいないんだけど、彼の弟子たちによって壮大な墓碑がつくられて心臓だけはそこに埋葬されたんだ。ピラミッド型の白い大理石のモニュメントは、シンプルなのに荘厳さを感じさせるよ。

さらに、ジョヴァンニ・ベッリーニの聖母子と聖人たちの祭壇画も見逃せないわね。ヴェネツィア絵画の巨匠による柔らかな色彩と、穏やかな表情の聖母子は、この教会の静けさと調和してとても心落ち着く雰囲気を生み出しているの。

フラーリ聖堂のもうひとつの特徴は、フランチェスコ会の精神が建物全体に表れていることだよ。フランチェスコ会は清貧を重んじる修道会で、その理念が建築の質素さに反映されている。華美さよりも信仰と内面の静けさを重視した空間になっているんだ。

確かに、豪華な外観のサン・マルコ寺院とは対照的よね。ヴェネツィアの宗教的な多様性を象徴しているともいえるわ。華やかさと厳粛さ、どちらもこの街の歴史と文化に深く根付いているのだと思うの。

それに、この教会は音楽とも縁が深いんだ。かつてはフラーリ聖堂の合唱団やオルガンの音色が、人々の信仰を支える大切な役割を果たしていた。今でもコンサートが開かれることがあって、歴史的な空間で響く音楽を体験できるんだよ。

素敵ね、マルコ!フラーリ聖堂は、外観のシンプルさと内部の壮麗さ、そしてそこに眠る芸術家たちの歴史がひとつに調和しているの。まるで、信仰と芸術、歴史と人間の精神が交差する場所のように感じるわ。訪れるたびに新しい発見がある教会ね。

本当にそうだね、キアーラ。ヴェネツィアに来たなら、ぜひ立ち寄るべきスポットだと思うよ。静かでありながら、心を大きく揺さぶる体験ができるフラーリ聖堂。シンプルさの中に秘められた壮大さを、ぜひ感じてほしいな。

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マルコ、キアーラ、グラツィエ!(ありがとう!)

なるほど・・・フラーリがシンプルな外観になったのはそういった理由があったのですね。

豪華な外観のサン・マルコ寺院も、質素な外観のフラーリ聖堂も、どちらもそれぞれ良さがありますね。

それでは次回は、サン・マルコ寺院について取り上げてみましょう。

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それではまた次の回で。チャオ!

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お読みいただき、ありがとうございました。

ヴェネツィアのことでお尋ねしたいことがございましたら、私でよろしければこちらからお気軽にどうぞ!