1574.鉄道での玄関口!ヴェネツィア・サンタ・ルチア駅。【ヴェネツィア ~第二の故郷~ 第10回】
2025/09/09
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ヴェネツィア ~第二の故郷~
私はイタリアの「水の都」と呼ばれる街、ヴェネツィアに約1年間留学した経験があります。
『ヴェネツィア ~第二の故郷~』と題した本企画は、私がヴェネツィア留学の思い出をヴェネツィア出身という設定のオリジナルキャラクター「マルコ」「キアーラ」とともに語っていく企画です。
それでは今回も前回に引き続き、マルコとキアーラにいろいろと語っていただきましょう。
早いもので10回目となった今回は『ヴェネツィア・サンタ・ルチア駅(Stazione di Venezia Santa Lucia)』について書いてみます。
サンタ・ルチア駅(サンタ・ルチーア駅)は、イタリア本土とヴェネツィアを結ぶ鉄道の駅です。鉄道におけるヴェネツィアの玄関口となっております。
向こうに見える白い建物がサンタ・ルチア駅です。駅前広場にはいつも多くの人々がいます。観光客らしき人々が駅を出て、そのヴェネツィアの風景を見て笑顔になっている様子を何度も拝見したことをよく覚えています。
それでは今回もサンタ・ルチア駅について、マルコとキアーラのお二方にお話ししていただきましょう。
マルコとキアーラによる解説

(画像はイメージです。)
※これらのキャラクターのイラストはChatGPTにより制作したものです。セリフの文章もChatGPTで生成したものに私が手を加えております。解説される歴史的内容は諸説ある場合があります。参考程度にご覧くださいませ。
この色が右にいる男性・マルコの発言です。
この色が左にいる女性・キアーラの発言です。
そしてこの色は私による文章です。
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チャオ、マルコ!チャオ、キアーラ!ヴェネツィアの駅といえば、サンタ・ルチア駅ですよね。鉄道でヴェネツィアを訪れる際には、この駅からヴェネツィアでの旅が始まります。そんなサンタ・ルチア駅について解説してみてください!
チャオ!サンタ・ルチア駅は、ヴェネツィアに鉄道で訪れる人にとって最初の玄関口だね。19世紀に建てられたこの駅は、まるで運河に浮かぶようにして存在していて、到着した瞬間から「ここは特別な街だ」と実感できるんだ。駅を出ると、すぐ目の前にカナルグランデ(大運河)が広がっている光景は、初めて訪れた人にとって衝撃だと思うよ。
ええ、他の都市の駅とはまるで違うの。普通なら駅前にはバスターミナルやタクシー乗り場があるけれど、サンタ・ルチア駅の前にあるのは船着き場!ヴァポレット(水上バス)や水上タクシーが行き交っていて、「ここから船で街を歩くんだ」とすぐに理解できるのよね。
サンタ・ルチア駅の名前は、かつて同じ場所にあったサンタ・ルチア教会に由来しているんだ。その教会は鉄道建設のために取り壊されてしまったけれど、名前だけは残って駅に引き継がれたんだよ。歴史を知ると、ただの駅以上の意味を持っていることがわかるよね。
駅舎自体は比較的シンプルで機能的な造りをしているわ。けれど、ここから運河を眺めた瞬間に「ヴェネツィアに来た!」という感動が押し寄せるの。特に朝の光に照らされた大運河は、駅を出たばかりの旅人を一瞬で虜にしてしまうわ。
それに、駅の中には観光客に便利なお店やサービスがそろっている。カフェ、書店、スーパーマーケットまであるし、チケットオフィスや観光案内所もあるから、初めての人でも安心して旅を始められるんだ。僕もよく旅先に行く前に、ここでエスプレッソを飲んでから出発したよ。
サンタ・ルチア駅に着いたら、まず大運河沿いの風景を眺めてほしいの。対岸にはサン・シメオン・ピッコロ教会の美しい緑色のクーポラが見えるし、少し進めばリアルト橋やサン・マルコ広場にも行ける。まさに旅のスタート地点にふさわしい場所ね。
そうそう、夜に到着するのもまた特別だよ。運河沿いの灯りが水面に映り込み、ロマンチックな雰囲気に包まれるんだ。長旅で疲れていても、その光景を見るだけで心が癒されるんだよ。
私たちにとっても、サンタ・ルチア駅は特別な思い出が詰まっているわ。学生時代、列車で他の都市に旅行に出かけたり、遠くからの友人を迎えに行ったり。別れの場所でもあり、再会の場所でもある。そう考えると、この駅は人々の人生の交差点でもあるのよね。
サンタ・ルチア駅は単なる交通の拠点ではなく、ヴェネツィアそのものの象徴のひとつだと思う。ここから始まる旅路が、きっと特別なものになることを予感させてくれるからね。
だからヴェネツィアに来るなら、ぜひ駅をただ通り過ぎず、その雰囲気をじっくり味わってほしいわ。ここは「ヴェネツィアへの第一歩」であり、同時に「最後の思い出」になる場所でもあるのだから。
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マルコ、キアーラ、グラツィエ!(ありがとう!)
やっぱり、駅を出た瞬間に見える景色は格別ですよね。

私が特に気に入っているこの写真を撮影したのも、サンタ・ルチア駅前です。解説でも出てきた緑色のクーポラが特徴的なサン・シメオン・ピッコロ教会も写っていますよね。
なるほど、駅ができる前には「サンタ・ルチア教会」があって、それが駅の名前の由来だったのですね。ちなみに有名なイタリア民謡『サンタ・ルチア』はヴェネツィアではなくナポリで作られた歌ですので、この場所は直接は関係ありません。
民謡『サンタ・ルチア』は私にとっては確か中学の頃の音楽の授業で取り上げられて知った歌です。同じ名前ですので勝手に『サンタ・ルチア駅』という曲名の替え歌を作っていました。・・・・・人に披露したことはないのですが。
ヴェネツィアの外に出かける機会がある際には、私もこの駅から鉄道に乗ったものです。
『サンタ・ルチア』歌ってみた
この記事を書いていると『サンタ・ルチア』を歌いたくなってしまいましたので、ギターで弾き語ってみました。民謡にはクラシックギターがよく合いますね。
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それではまた次の回で。チャオ!
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お読みいただき、ありがとうございました。