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1573.バスや車の玄関口!ヴェネツィアにあるけど、『ローマ広場』。【ヴェネツィア ~第二の故郷~ 第9回】

2025/09/08

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ヴェネツィア ~第二の故郷~

ヴェネツィア ~第二の故郷~

私はイタリアの「水の都」と呼ばれる街、ヴェネツィアに約1年間留学した経験があります。

『ヴェネツィア ~第二の故郷~』と題した本企画は、私がヴェネツィア留学の思い出をヴェネツィア出身という設定のオリジナルキャラクター「マルコ」「キアーラ」とともに語っていく企画です。

それでは今回も前回に引き続き、マルコとキアーラにいろいろと語っていただきましょう。

今回は『ローマ広場(Piazzale Romaピアッツアーレ・ローマ)』について書いてみます。

その名前からイタリアの首都・ローマにある広場かと勘違いしそうですが、ヴェネツィアにある広場なんです。

その風景はヴェネツィアにありながらも現代的です。ヴェネツィア本島のほとんどの場所には車は乗り入れできませんが、ここでは車やバスをたくさん見ることができます。

それでは今回もローマ広場について、マルコとキアーラのお二方にお話ししていただきましょう。

マルコとキアーラによる解説

ローマ広場でバスを待っているマルコとキアーラ。

(画像はイメージです。)

※これらのキャラクターのイラストはChatGPTにより制作したものです。セリフの文章もChatGPTで生成したものに私が手を加えております。解説される歴史的内容は諸説ある場合があります。参考程度にご覧くださいませ。

この色が右にいる男性・マルコの発言です。

この色が左にいる女性・キアーラの発言です。

そしてこの色は私による文章です。

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チャオ、マルコ!チャオ、キアーラ!ヴェネツィアのバスや車の玄関口といえばローマ広場ですよね。ヴェネツィアなのにローマって面白い、って思ったのが懐かしいです。そんなローマ広場について解説してみてください!

チャオ!ローマ広場(Piazzale Roma)は、ヴェネツィアの中でもちょっと特別な場所だよね。なぜなら、ここは車やバスが乗り入れることができる数少ないエリアなんだ。ヴェネツィア本島は基本的に車が入れないから、観光客にとっても地元の人にとっても「玄関口」になっているんだ。

そうなの。大きな駐車場やバスターミナルがあって、空港からのシャトルバスや長距離バスもみんなここに到着するの。私たちが学生の頃、旅行に出かけるときも必ずローマ広場から出発したものよ。荷物を抱えてバスに乗り込むあの感じ、懐かしいわ。

広場のすぐそばには「ポンテ・デッラ・コスティトゥツィオーネ(憲法橋)」がある。スペイン出身の建築家サンティアゴ・カラトラヴァが設計したモダンなガラスと鋼の橋で、ローマ広場とサンタ・ルチア駅を結んでいるんだ。伝統的な石造りの橋が多いヴェネツィアの中で、とても斬新な存在だよ。

観光客が最初に立ち寄る場所だから、ローマ広場には情報センターやカフェも多いの。ここで地図を手に入れたり、最初のエスプレッソを飲んだりしてから街歩きを始める人も多いのよね。旅の出発点らしい活気がいつもあるわ。

それと、ローマ広場は運河に囲まれているから、すぐ近くでヴァポレット(水上バス)に乗ることができるんだ。だから「陸路から水路へ」という切り替えのポイントでもある。観光客がスーツケースを転がしてバスを降り、そのまま船に乗り込む光景はヴェネツィアならではだね。

私たちがよく友達と集まったのもローマ広場だったわ。大学の授業が終わったあと「ちょっとバスでメストレに行こう」なんてときは、みんな自然とここに集合したの。学生にとっては、街と外の世界をつなぐ大切なハブだったのよ。

観光客にとっては「到着と出発の場所」、でも僕らにとっては「日常の通過点」。そこが面白いところだと思うな。観光と生活が交わる独特の空気感があって、スーツケースを転がす人の横で地元の人がバスを待っている、そんな風景が広がっているんだ。

それに、名前が「ローマ広場」というのもユニークよね。ヴェネツィアにいるのにローマを感じるなんてちょっと不思議。実際は20世紀初頭に広場として整備されたとき、イタリアの首都ローマを意識して名付けられたの。新しい交通拠点としての象徴だったのよ。

ローマ広場からの眺めも好きだな。夕方になると車のヘッドライトやバスの明かりと、運河に映る街灯が混じり合って、陸と水の境界が柔らかく溶け合うんだ。ヴェネツィアの伝統的な景色とはまた違うけれど、それもこの街の一部だと思わせてくれる。

ヴェネツィアを訪れる人には、ぜひローマ広場をただの通過点にせず、少し立ち止まって眺めてほしいわ。ここには現代のヴェネツィアと歴史的なヴェネツィアが交わる瞬間があるから。街の入口であり出口でもあるこの広場は、実はとても象徴的な場所なのよ。

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マルコ、キアーラ、グラツィエ!(ありがとう!)

「現代のヴェネツィアと歴史的なヴェネツィアが交わる瞬間」・・・、まさにそうですね!ヴェネツィア本島の街並みはほとんどが歴史的なのですが、ローマ広場に来ると現代的なのでその対比を私もよく楽しんでおりました。

「ポンテ・デッラ・コスティトゥツィオーネ(Ponte della Costituzione、憲法橋)」も現代的で洗練された橋なので、リアルト橋やアッカデーミア橋などの歴史的な橋との対比が興味深いものがありました。

こちらはローマ広場から見た憲法橋です。余裕がある日はゆっくりと歩いて、この橋も渡って大学のキャンパスに行ったものです。

橋を渡った先にはサンタ・ルチア駅があります。次回はこの駅についてご紹介いたします。

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それではまた次の回で。チャオ!

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お読みいただき、ありがとうございました。