879.【令和6年大相撲7月場所千秋楽感想】優勝決定戦で横綱・照ノ富士関が平幕・隆の勝関を破って10回目の幕内最高優勝!我らが長崎県出身の新三役・平戸海関は自身初となる三賞・技能賞を受賞!名古屋場所に関わった皆さま、今場所もありがとうございました!
2024/07/28
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本日で名古屋場所千秋楽となりました。本当に、長いようで短い15日間ですね。
それでは本日も、個人的に印象に残った一番をそれぞれ述べていきます。
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●獅司関‐伯桜鵬関◯
十両の優勝争いにも関わるこちらの一番。
左四つ・右の上手となった獅司関がどんどん攻めていき、伯桜鵬関は万事休す。・・・かと思いきや逆転のうっちゃりを決めた!!!
昨年の名古屋場所では幕内で優勝争いをする大活躍をしたことがまだ記憶に新しい伯桜鵬関は11勝4敗で今場所を終えました。来場所は大きく番付を上げて、来場所も好成績だと再入幕が狙える十両上位の位置に来ることでしょう。
一方、獅司関も11勝4敗となりました。自身初の二桁勝利を決めましたね。いつかウクライナ出身として初の幕内力士になること願い、来場所以降も応援しております。
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●嘉陽関‐紫雷関◯
嘉陽関が左を入れて紫雷関を押していく!しかし紫雷関はこれに耐えて上手投げを出すも嘉陽関は持ちこたえた!
その後も攻防が続きましたが、最終的には紫雷関が嘉陽関を寄り倒しました!
新十両の嘉陽関は残念ながら千秋楽で負け越しが決まってしまいました。西十両13枚目ですから、他の力士との兼ね合い次第で十両に残留する可能性はある成績です。いずれにせよ、来場所の嘉陽関にも注目いたします!
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◯島津海関‐大奄美関●
大奄美関の中に入った島津海関が攻めていく!一時は大奄美関が巻き替えて右四つとなりましたが、再び島津海関がもろ差しとなりました。
しかし島津海関を追い込んでいったのは大奄美関。これは大奄美関かと思いましたが、島津海関が大奄美関の右腕をくぐって回り込んだ!これはファインプレーですね!
こうして大奄美関を送り出した島津海関は10勝5敗となりました。初場所で新入幕するも怪我で番付を落として現在西十両10枚目の島津海関ですが、おそらく十両上位に番付が載る来場所もこの調子で行けば再入幕できるかもしれませんね。
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●時疾風関‐白熊関◯
白熊関はこれで勝てば十両優勝という一番でした。
左四つとなりどんどん寄っていく白熊関!時疾風関はうまく対応できずに、白熊関が寄り切り!
白熊関、十両優勝おめでとうございます!
東十両8枚目で12勝3敗の十両優勝は、他の力士と兼ね合い次第ですが新入幕の可能性もある好成績!
同じ部屋の大の里関と幕内の土俵を沸かせる白熊関を見てみたいですね。
その穏やかでかわいらしい風貌ながら、重たい腰で力強い相撲を見せる白熊関。まさに「気は優しくて力持ち」を体現した力士です。今場所前の優勝予想でも名前を挙げました。来場所の白熊関にも注目です。
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●北勝富士関‐若隆景関◯
立ち合いでは若隆景関が前に出た!これに応じる北勝富士関が引きながら回り込んでいくところをついていく若隆景関。
更に引いてはたこうとした北勝富士関を、若隆景関が渡し込みで土俵外に追いやりました!
これで久しぶりの幕内となった若隆景関は11勝4敗で今場所を終えました。
若隆景関が大きく勝ち越して、実兄の若元春関が負け越したので来場所は兄弟で近い位置の番付かもしれませんね。来場所も兄弟で幕内を盛り上げることでしょう!
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●欧勝馬関‐一山本関◯
立ち合いでの諸手突きから、どんどん突いていく一山本関。欧勝馬関はうまく対応できない!
やがて欧勝馬関が背中を見せてしまい、それを一山本関が送り出しました!
これで一山本関は8勝7敗で勝ち越し、いわゆる「八山本」が出ました!
12日目には念願の「推し力士」・若隆景関と対戦して勝利した一山本関が、千秋楽での「八山本」です。
その明るくて周りを笑顔にさせる人柄に加えて、私と同学年ということもあり、来場所以降も応援したい力士の一人です。
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●佐田の海関‐熱海富士関◯
右四つで上手をとった佐田の海関に対して、上手が取れない熱海富士関。
しばらく組み合う両者。この後どうなるか見ていると、熱海富士関が寄っていった!そして寄って、寄って、寄り切り!
熱海富士関は惜しくも7勝8敗で今場所を終えました。三役に近い前頭筆頭の番付にいながらも、なかなか届かない三役。素直な人柄の熱海富士関。来場所も注目していきます。
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●琴勝峰関‐平戸海関◯
立ち合いから琴勝峰関の右腕を両腕で挟み込む形となった平戸海関が、とったりを決めました!
これで新三役の平戸海関は10勝5敗の好成績で今場所を終えました!さらに平戸海関は技能賞を受賞しました!三賞受賞は平戸海関にとって初のことです。おめでとうございます!
私の地元・長崎県出身の平戸海関がどんどん力をつけていって、嬉しいです。来場所も応援しとるけんね!
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◯霧島関‐玉鷲関●
どんどん突いていく玉鷲関に、霧島関が持ちこたえた!その後も攻防が続き、玉鷲関を右から抱える形で寄り切りました!
これで霧島関は千秋楽で勝ち越しを決めました。大関特例復帰とはなりませんでしたが、関脇残留となりました。現在の横綱・照ノ富士関は大関から序二段まで落ちて横綱になっております。霧島関も大関から陥落してしまいましたが、来場所以降また這い上がる様子を目に焼き付けたいです。
一方、39歳の大ベテラン・玉鷲関は7勝8敗で負け越しが決まりました。とはいえ、12日目には錦富士関を吊り出しで破るなど年齢を感じさせない活躍を見せております。来場所の玉鷲関もどんな相撲を見せてくれるか楽しみです。
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◯隆の勝関‐大の里関●
優勝争いで横綱・照ノ富士関を追う隆の勝関。大の里関に勝てば優勝の可能性を残す、そういう一番でした。
張り切った立ち合いの隆の勝関が右の喉輪!そこから大の里関を一気に押し出しました!
これで今場所の隆の勝関は12勝3敗の大活躍です!敢闘賞も受賞しております。おめでとうございます!
一方、新関脇・大の里関は今日は黒星でしたが11日目に横綱・照ノ富士関を倒す殊勲の星を評価され、殊勲賞を受賞しております。こちらもおめでとうございます!
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●阿炎関‐翔猿関◯
立ち合いで左に動いた阿炎関についていく翔猿関。
そして翔猿関らしい瞬発力が光る動きのある相撲で、阿炎関を押し倒しました!
阿炎関は負けてしまいましたが、8勝7敗と勝ち越しておりますので来場所も関脇ですね。
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◯湘南乃海関‐貴景勝関●
立ち合いで踏み込んでいく大関・貴景勝関を、湘南乃海関が右にいなしてすぐに決着がつきましたね・・・。
既に負け越して大関から陥落することが決まっている貴景勝関でしたが、仮にこの一番で陥落が決まってしまう構図だとすると会場は荒れていたかもしれませんね。さすがにその場合は湘南乃海関もしっかり正面から当たっていたことでしょう。
貴景勝関は勝っても負けても次は関脇ですから、少しでも番付の降下を減らしたい湘南乃海関の心情が読み取れた一番でした。
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●照ノ富士関‐琴櫻関◯
横綱・照ノ富士関はこれに勝てば優勝、負ければ隆の勝関との優勝決定戦という一番でした。相手は大関・琴櫻関です。
大関が横綱の中に入った!横綱は極めようとするもうまくいかず、大関が横綱を左にいなしてはたき込んだ!
これで大関は10勝目です。大関昇進後は必ず二桁勝利で場所を終えており、安定感がある琴櫻関。更に実力をつけて、いつかお祖父様の番付と並ぶことを願って、来場所以降も応援いたします!
横綱が敗れたことにより、優勝決定戦です。
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【優勝決定戦】◯照ノ富士関‐隆の勝関●
昨日に引き続き、再び横綱・照ノ富士関と平幕・隆の勝関による一番となりました。優勝決定戦です!
昨日は隆の勝関が横綱に勝ちました。さて、優勝決定戦はどうなるか。
隆の勝関が中に入った!しかし横綱が巻き替えて右四つに!そして横綱のペースとなり、隆の勝関はうまく抵抗できず、横綱が隆の勝関を寄り切りました!
照ノ富士関、10回目の幕内最高優勝おめでとうございます!
横綱が何度も目標として公言していた二桁優勝を達成する時がついにやってきました!
優勝した横綱はもちろん、優勝争いを盛り上げて大活躍をした隆の勝関もお疲れ様でした。「おにぎり君」の愛称でも知られ、自身をモデルとしたキャラクター『ノブドッグ』の化粧まわしもある隆の勝関。今回は惜しくも優勝を逃しましたが、来場所以降も注目いたします!
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いやぁ、本日で千秋楽となり、令和6年の名古屋場所もついに終わってしまいました!
相撲ファンの私は、本場所中は毎日様々な一番を見ることができますので、大いに楽しませていただいております。
今場所も力士の皆さまはもちろん、親方、行司、呼出、スタッフの皆さま、名古屋場所に関わった皆さま、ありがとうございました。
早くも9月の秋場所が楽しみです!
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お読みいただき、ありがとうございました。