872.「この診断名だから、こういう特徴」と決めつけられるほど、単純ではない。【僕は発達凸凹でも、前向きに生きていく。第74回】
2024/07/25
※この記事での私の特徴は自閉スペクトラム症(ASD)や発達性協調運動症(DCD)当事者の特徴のうちの、ほんの一例です。全ての神経発達症(発達障害)当事者に当てはまるわけではなく、特徴は十人十色だということをご理解いただけると幸いです。また、このシリーズにおける凸凹とは、凸が得意なことや強み、凹が苦手なことや困難を感じること、という意味合いで用いています。
本記事の著者による講演動画
こちらの講演会の資料など詳細は、こちらの記事をご覧ください。
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「この診断名だから、こういう特徴」と決めつけられるほど、単純ではない。
今回は、以前も述べたことと重複するかもしれませんが、改めてこちらの題目で述べていきます。
私はASDやDCDの診断を受けております。
しかし、いわゆる「典型的な」ASDの特徴に当てはまらないこともあります。
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例えば、「ASD当事者は興味の幅が限定的」と言われることがあります。
しかし、私はおそらく、平均より大きく興味の幅が広いと思われます。こちらの本ブログのカテゴリ一覧や、こちらのトップページの「できること」のリストをご覧いただくとわかるように、私は幅広い分野のことに関心があります。
私は決して限定的な興味ではなく、様々なことに関心を持ってしまいます。ASD当事者でもこういう人もいるのです。
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専門家ほど陥りがちな「決めつけ」の罠
私のような当事者と関わる専門家の人々ほど、「ASDはこういう傾向にある」「ADHDの人々はこうしがち」などと診断名の枠にはめて「決めつけ」てしまう恐れがあります。
しかし、「この診断名だから、こう」と決めつけられるほど、単純ではありません。
専門家の皆さまは、日々当事者たちとどう関われば良いか尽力してくださっております。しかしながら、誠に恐縮ではございますが、同じ診断名でもいろいろな人がいることを意識していただき、例えば私のように、ASDでも興味の幅が広い人もいることを考えていただけるとありがたいです。
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診断名は同じでも、人柄は異なる。
診断名は、大まかに「こういった傾向がある」と示すことができますが、同じ診断名でも人が違えば、その人柄は異なります。
この社会には実に「いろいろな人」がいます。どの診断名があっても、なくても、一人ひとり異なる個性があります。
ですから、診断名は参考程度に、それに囚われすぎず、決めつけずに一人ひとりの特性を見ていただけるとありがたいです。
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今回は、「診断名と決めつけ」について述べました。
一人の当事者にすぎない私ですが、このように私の意見を述べました。
私が述べることは正しいとは限りません。皆さまの考えるきっかけとなれば幸いです。
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お読みいただき、ありがとうございました。