871.【令和6年大相撲7月場所11日目感想】先場所優勝の新関脇・大の里関が横綱・照ノ富士関の連勝を止めました!大関特例復帰のためにはもう負けられない霧島関は大関・琴櫻関に勝って踏みとどまりました!
2024/07/24
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大相撲名古屋場所11日目です。いよいよ終盤戦に差し掛かってきましたね。
本日もいろいろな一番がありました。個人的に印象に残ったものをそれぞれ述べていきます。
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●大辻‐若碇◯
まずは幕下の大辻と若碇による一番です。
若碇がはたいて、これに大辻は対応しますが、その後も若碇は攻め続けて大辻はうまく攻めの機会をつくれずに若碇が大辻を押し倒して勝ちましたね。
この一番で若碇のよく動く様子を見ることができました。若碇の父親は、所属する伊勢ノ海部屋の部屋付き親方・甲山親方(元幕内・大碇関)であることがよく知られております。
これで3勝3敗となった若碇が、次の今場所最後となる一番で勝ち越せるか注目です。
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●生田目関‐碧山関◯
10日目までで3勝7敗、つまり勝ち越すためにはもう負けられない両者による十両での一番です。
碧山関の大きな身体による押しに食らいつく生田目関。碧山関が引いて、はたいて、体勢を崩した生田目関は碧山関に背中を見せてしまいました!
その後、振り返ろうとするもうまく身体の向きを調節できずに碧山関が生田目関を送り倒しました!
これで生田目関は負け越しです。西十両14枚目、つまり十両の一番下の番付での負け越しですから、幕下陥落は濃厚となってしまいました・・・。
所属する二子山部屋のYouTubeチャンネルの動画でその人柄がわかり、人気力士となっている生田目関。まだ22歳と若手ですから、幕下陥落となっても再び十両に戻ってくることを応援します!
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◯白熊関‐獅司関●
白熊関と獅司関の、十両での成績上位力士同士かつ、動物四股名対決です。
立ち合いから白熊関が獅司関の中に入った!その後獅司関が巻き替えて左四つとなるも、白熊関は勢いよく寄っていき、獅司関を寄り倒しました!
これで白熊関が9勝目で、十両の優勝争いトップとなりました!
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●剣翔関‐阿武剋関◯
本日の十両では物言いが何度もつきました。取り直しにも2度なりましたね。
そんな十両の最後の一番である剣翔関と阿武剋関によるこちらの一番でも、物言いとなりました。剣翔関が土俵についたのと、阿武剋関の体が出るのがどちらが先かが話し合われました。
本日十両で4回目となったこの一番での物言いからの協議は3分以上の長きにわたりましたね。
協議の結果、剣翔関が先についており、阿武剋関の勝ちとなりました。
4度にわたる物言いがあり、その度に土俵に上がり協議した、審判長の高田川親方(元関脇・安芸乃島関)をはじめとする勝負審判の皆さま、お疲れ様でした。
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◯欧勝馬関‐狼雅関●
続いては幕内でのこちらの一番です。
お互いが粘りを見せる一番でしたね。頭をつけて組み合う両者が印象的でした。
狼雅関が左を差しての下手投げを出しましたが、欧勝馬関は持ちこたえましたね。その後も左四つの展開が続き、どうなるか人々は展開を見守りました。
そして攻めに出たのは欧勝馬関。上手投げをうまく決めて欧勝馬関が勝ちました!
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◯琴勝峰関‐一山本関●
つっぱっていく一山本関と、それに対応していく琴勝峰関。やがて左四つとなり、一山本関は低い体勢で頭をつけましたね。左四つは琴勝峰関のほうが有利です。
そして、その琴勝峰関が小手投げを繰り出してこれが決まり、琴勝峰関が勝ちました!
今回負けてしまった一山本関ですが、明日はなんと一山本関が「大ファン」「推し力士」と公言する若隆景関との一番が組まれました!!!両者は今までに一度も対戦経験はないそうです。
番付が近くなった両者ですから、若隆景関と一山本関の対戦が組まれないか楽しみにしていた私を含む相撲ファンは少なくないことでしょう!明日の楽しみな一番のうちの一つです。明日、推しと対戦できる一山本関自身が特に楽しみで仕方がないことでしょう!
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●熱海富士関‐平戸海関◯
立ち合いで強く当たった平戸海関が熱海富士関に寄っていく!右四つとなった両者。
そして平戸海関が出し投げを繰り出して、体勢を崩した熱海富士関をまだまだ攻める!そして熱海富士関を押し出しました!
新三役の平戸海関はこれで7勝4敗になり勝ち越し王手です!二桁勝利も十分に狙うことができます。
場所を追うごとに実力を身につけていく様子がわかる平戸海関。平戸海関の出身地・長崎県にいる私としても嬉しかばい!
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◯琴櫻関‐霧島関●
既に10勝している横綱・照ノ富士関を追いかける8勝の大関・琴櫻関と、5敗しており大関特例復帰にはもう1敗もできない関脇・霧島関による一番です。
霧島関が大関を左にいなしてから凄い勢いで押していき、大関を寄り切りました!
これで霧島関は大関特例復帰の可能性を残しました!大関に敗れて大関に戻れないことは霧島関にとっては特に屈辱的であり、負けられないと思ったことでしょう。その気持ちが伝わってきました。
一方、琴櫻関はこれで3敗目となってしまいました。優勝争いにて一歩下がりました。
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●豪ノ山関‐貴景勝関◯
カド番の大関・貴景勝関に豪ノ山関が挑みました。
序盤は豪ノ山関がよく押していき大関を圧倒していきましたが、大関が回り込んで突き落としを決めました!これで大関は5勝目です。カド番脱出まであと3勝!
勝ち名乗りを受ける際の大関が唇から出血しているのを拝見し、熱戦具合をうかがうことができました。
一方、豪ノ山関は負け越しが決まりましたね。しかし、幕内経験を徐々に積んでいき、実力がついていることをうかがわせる相撲を見ることもできております。これからの豪ノ山関にも注目ですね。
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●阿炎関‐豊昇龍関◯
阿炎関の諸手突きからの喉輪!これは強烈です!大関・豊昇龍関が追い込まれていきました。
しかし大関はこれで負けません。土俵際で回り込みながら、とったりを決めました!大関の逆転勝利です!
しかも今回のとったりは、「逆とったり」と呼ばれる、とったりの中でも稀な決まり手だそうです。
そんな珍手を大関によって見ることができました!逆とったりが幕内で出たのは、5年前・令和元年秋場所の照強関が錦木関に勝った一番以来だそうですね。
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◯照ノ富士関‐大の里関●
10日目までで無敗の10連勝の横綱・照ノ富士関に先場所優勝した新関脇・大の里関が挑みました!
立ち合いから、横綱の中に入ろうとするように見えた大の里関でしたが、大の里関が突き落としを決めて横綱が飛んでいきました!!!
横綱、今場所初黒星です!その横綱に勝利したのは大の里関!これまでの場所に比べて思うように星が伸びない大の里関でしたが、本日は魅せてくれました!
この大の里関の勝利に、会場では思わず座布団がたくさん舞っておりましたね。
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これで横綱は10勝1敗ですが、2敗はおらず優勝争いの次点は3敗となっております。
このまま横綱が逃げ切るのか、それとも琴櫻関・豊昇龍関の2大関をはじめとする3敗勢が引きずり下ろすのか。明日以降も楽しみです!
・・・そして明日は一山本関が憧れの推し・若隆景関と初対戦するのがなんといっても楽しみです!
お読みいただき、ありがとうございました。