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682.【令和6年大相撲3月場所14日目感想】新入幕・尊富士関の本日優勝を阻止した朝乃山関!優勝争いの幕内2場所目・大の里関が残り、大関・豊昇龍関は残れず!明日は新入幕と幕内2場所目の前代未聞の優勝争い!

2024/03/23

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大相撲春場所14日目ですが、幕内最高優勝は千秋楽に持ち越されましたが前代未聞の展開となりましたね。

それでは本日印象に残った一番をそれぞれ述べていきます。

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●天空海関‐千代丸◯

幕下の千代丸が、十両の天空海関との一番に挑みました。

立ち合いから千代丸の強烈な諸手突きが天空海関の顎に当たりました!

それに持ちこたえた天空海関でしたが、これで体力を消耗してしまったのか、千代丸が引き落とすと一気に土俵外に吹き飛んでしまいました。

これで千代丸は勝ち越し決定です。東幕下筆頭での勝ち越しですから、来場所は関取復帰が濃厚となりました。千代丸といえばあの黄緑のまわしが印象的ですから、今場所の幕下での黒まわしに違和感がありました。来場所では「千代丸”関”」として再びカラフルなまわしで土俵に上がれることでしょう。

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◯若隆景関‐友風関●

若隆景関の右が入って、すぐに引き落としが決まりました!若隆景関はこれで9勝目です。

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●伯桜鵬関‐水戸龍関◯

立ち合いで前に出てきた伯桜鵬関をしっかりと受け止めた水戸龍関が、伯桜鵬関を跳ね返すかのように一気に寄り切りました!これで水戸龍関は11勝3敗で十両の優勝争い先頭を走っております。

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◯大翔鵬関‐宝富士関●

一度は大翔鵬関に背中を見せてしまった宝富士関でしたが、回り込んで立て直しました!長年幕内で相撲を取ってきた37歳のベテランが十両でもその経験値を活かしております。

その後もよく動いた宝富士関でしたが、右四つになると大翔鵬関が有利な展開に持っていっての寄り切り!これで大翔鵬関は10勝4敗で十両の優勝争いに残りました。奇しくも今場所の十両優勝の可能性がある3力士、水戸龍関・欧勝馬関・大翔鵬関の3人ともがモンゴル出身という構図となりました。

一方、宝富士関はこれで7勝7敗。勝ち越して幕内復帰の可能性が出てくるのは明日の千秋楽次第となりました。

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●北の若関‐玉鷲関◯

これは迫力のある一番でしたね。

中に入る北の若関と、それを振りほどく玉鷲関。突いて、張って、組んで、お互いの攻防とともに、二人の唸り声が聞こえてきます。現地観戦した方々はど迫力だったことでしょう。

北の若関が引いて、玉鷲関を呼び込んでしまったところを、玉鷲関が北の若関を押し出しました!黒星の北の若関は立ったまま土俵から出た一方、白星の玉鷲関が勢い余って土俵外に倒れ込みました。

様々な要素により、迫力を感じることができた一番でした。

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◯翔猿関‐金峰山関●

翔猿関が、立ち合いから金峰山関の中に左側から入りました。そして抱え込むようにして翔猿関が金峰山関を投げて白星です。決まり手は「送り投げ」だそうです。

今場所は途中休場を挟んだ両者でしたが、翔猿関が勝ち越しを決めて、金峰山関は実質負け越しが決まってしまいました。途中休場しながらも土俵に上がる両者に、会場では拍手が送られていましたね。

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●宇良関‐平戸海関◯

右四つで組み合う両者。この後どうなるか見守っていると、宇良関が肩透かしを仕掛けた!これに体勢を崩した平戸海関を下手投げ!宇良関の白・・・と思いきや物言いです。

協議の結果、宇良関が平戸海関の髷を掴んでいたそうで反則負けとなり、平戸海関の勝ちとなりました。これで宇良関の負け越しが決まってしまい、大阪出身の宇良関のご当地場所の会場の人々は「え~!!!」と声を上げていましたね。その後もどよめきがおさまりません。しかし・・・勢い余って髷を掴んでしまいましたから、仕方がありません。

一方、私の地元・長崎県出身の平戸海関は自身最高位の西前頭4枚目で勝ち越しを決めました!おめでとうございます!明日は関脇・大栄翔関が相手だそうですが、これでも良い結果を残して更に上の番付に上がれるよう、長崎から応援しとるばい!

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●尊富士関‐朝乃山関◯

既に12勝している新入幕の尊富士関。今日勝てば幕内最高優勝が決まります。そこに立ちはだかった相手は、大関経験者の朝乃山関でした。

右四つとなった!これは朝乃山関が得意な形です。そのまま尊富士関に何もさせずに朝乃山関が寄り切りました!!!

朝乃山関が尊富士関の本日の優勝を阻止できました!人気力士でもある朝乃山関の勝利に会場も湧きましたね。

敗れてしまった尊富士関が、足を気にしている様子でした。これは心配ですね・・・。その後救急搬送されてしまったそうです。本日はお疲れ様でした。明日には良くなっていることを願います。

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●阿炎関‐大の里関◯

3敗で優勝争いに残っている幕内2場所目の大の里関が、本日は小結・阿炎関との一番でした。

立ち合いからの阿炎関の諸手突きをしっかりと受け止めた大の里関が豪快にはたき込みを決めました!

これで大の里関は11勝3敗となり優勝争いに残りました!千秋楽の結果次第では優勝の可能性があります!

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◯大栄翔関‐隆の勝関●

関脇・大栄翔関が隆の勝関を突いて、押して、そして引き落として白星を得ました!

これで6勝8敗の大栄翔関。負け越しが決まっているものの、明日の千秋楽も勝って7勝8敗で今場所を終えれば小結として三役残留の可能性も残ります。

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●熱海富士関‐若元春関◯

立ち合いが少し遅れてしまった熱海富士関。そのまま不利な状況となり、若元春関のペースとなり熱海富士関を寄り切りました!

これで若元春関は勝ち越しを決めて、関脇残留となりました。

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□霧島関‐貴景勝関■

昨日執念の勝ち越しを決めてカド番脱出した大関・貴景勝関が本日から休場です。

7勝してからなかなかあと1勝ができず、やっとの思いで勝ち越せた貴景勝関、お疲れ様でした。

これにより大関・霧島関が不戦勝となりました。

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◯琴ノ若関‐豊昇龍関●

13日目までで3敗で優勝争いをしていた大関・豊昇龍関が、本日は新大関・琴ノ若関との大関同士の一番に臨みました。

立ち合いから、体を入れ替えながら右の上手を取った豊昇龍関。そして豊昇龍関が上手投げを出そうとするも、うまく決まらずに琴ノ若関が寄っていき、寄り倒しました!

大関・豊昇龍関が優勝争いに残れませんでした・・・!

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明日の千秋楽はなんと、新入幕・尊富士関と幕内2場所目の大の里関の2人による優勝争いとなりました。この展開には本当に驚きです。

どちらが優勝しても、様々な新記録が生まれる優勝となりそうです。その外見だけでも、まだ大銀杏が結えない力士が幕内最高優勝するのは史上初だそうです。

本当に波乱が続いた春場所、千秋楽も本当に楽しみです!

お読みいただき、ありがとうございました。