448.小説『おれたち、鶴咲サンクス!』第19話 もうひとりの、ヨッシー。♪『夜明けにHold Me Tight』
2023/10/20
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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浦西杏菜は、夢の中の世界で、いつもと違う鶴咲にいる。ヨッシーと名乗るとある男に誘われてライブハウスに行き、この男が所属しているロックバンド・THE GREEN STARSのライブを観に来た。
「行くぞオラァ!」
ライブでMCを務めるバンドのフロントマン・ナッカーの掛け声のもと、演奏が始まった。
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夜明けにHold Me Tight
作詞:ナッカー
作曲:ナッカー
- 今夜君と 会えなくて
- 寂しすぎるぜ Lonely night
- 少し肌寒い 秋の夜長が
- 俺の心に moonlight
- ...
- (夜明けにHold me tight)
- おかえり俺のところへ
- (夜明けにHold me tight)
- 抱きしめておくれ
- (夜明けにHold me tight)
- これからは俺らの時間を
- (夜明けにHold me tight)
- 今日もよろしくbaby
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THE GREEN STARSは、最初はバラード曲の『夜明けにHold Me Tight』を演奏した。
その後も様々な曲を演奏し、ライブは終わった。
「お嬢ちゃん、ライブ楽しんでくれたかい?」
ライブのチケットを浦西にくれた、ヨッシーと名乗る男が浦西に話しかけた。
「最高でしたよ!アタシもバンドやってるんで、参考になりました!」
「それはよかったぜ!」
「ところでヨッシーさん、本名ってなんていうんですか?」
「ん?本名?吉田宗幸だけど?なんでだ?」
鶴咲サンクスのドラム担当もヨッシーと呼ばれているが、こちらは吉野常幸教授なので、よく似た名前でドラマーな点も共通しているものの、別の人物のようだ。
「いえ、アタシの知り合いもドラムやってて、ヨッシーって言うんで!」
「それは奇遇だな!どんなヤツだ?」
「鶴咲大学で教授をやってます!40年前にはバンドでメジャーデビューをしたことがあるそうです!」
「いやいや、40年前にロックバンドなんてないだろ?お嬢ちゃんやっぱり面白いなぁ!」
「・・・、今って2023年ですよね?」
「え、お嬢ちゃん、未来人のフリでもしてる?今は昭和58年、つまり1983年だろ?」
「(街並みがおかしかったのは、まさか過去に来てる・・・?)」
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浦西は、目が覚めた。この夢の内容をほぼ忘れてしまったが、THE GREEN STARSというバンド名を覚えていたので、早速スマホで検索した。
「(1979年結成、1988年解散か・・・。40年前の1983年にメジャーデビューしてる。ドラマーはヨッシー、本名は吉田宗幸か・・・。アタシのバンドのヨッシーも、この人を知ってるかもしれない。今度会ったら尋ねてみよう!)」
こうして浦西は、今日も大学に行く準備を始めるのであった。
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つづく
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