414.小説『おれたち、鶴咲サンクス!』第7話 母さん直伝のコーヒー
2023/10/08
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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羅門譲は、起床した。
「今日はholiday、休日だ。home、家でゆっくりするか、city、街へ繰り出すか。朝飯でも食いながら考えるか。」
今日の朝食は、トーストとゆで卵、そしてヨーグルトだ。
「やっぱりmorning、朝は、これに限る。」
羅門は、『コック・コーヒー』をいれた。その豆の調合具合や焙煎の方法などは企業秘密で、『コック・バーガー』を経営しているニューヨークにいる羅門の家族も知らないという。
「mom、母さん、いつも送ってきてくれてthanks、ありがとう・・・。」
この『コック・コーヒー』の豆は、ニューヨークにいる羅門の母親が定期的に送ってきてくれている。コーヒーの抽出方法は、母親の直伝だ。
「譲くん、やっぱりこのコーヒー本当においしいわね!」
「亜樹子さん、thanks a lot、どうもありがとうございます!」
「うん、やっぱりこのコーヒーはうまい。千絵子さんはさすがだな。譲くん、千絵子さんを大事にしなよ。」
千絵子とは、羅門の母親の名前だ。実は羅門の父親で浩の弟にあたる、羅門亮は羅門が10歳の頃に若くして亡くなっている。配偶者を失った千絵子を、浩や亜樹子はサポートしていった。羅門や、亮が亡くなる直前に生まれた弟の健の世話を代わりにしたこともある。千絵子と直接的な血の繋がりがない浩や亜樹子だが、現在も羅門を実の息子のようにかわいがっている。
「伯父さん、of course、もちろんだ。たった一人のかけがえのないmom、母さんはおれにとって大切な存在だ。」
「朝から泣かせてくれるじゃないか・・・。」
涙もろい浩は、羅門の話を聞いて感動した。
「わたしはコーヒー苦手。やっぱり緑茶に限るわ!」
一人だけマイペースに自分でいれた緑茶を飲み、パックご飯にインスタント味噌汁、そして納豆を食べているいとこの紗里奈が口を挟んできた。
「サリー、Oi!Oi!Oi!、いい雰囲気になってきたのにdestroy、ぶち壊すなよ!」
羅門は、つい大井の真似をしてしまうくらい気持ちが動いた。
「ジョー、そのOi!Oi!Oi!って何?」
「おれの仲間の口癖だ。鶴咲サンクスっていうロックバンドを最近組んだんだ。そのメンバーだ。」
「バンド、いいわね!ライブとかあったら私たちも招待してね!」
「亜樹子さん、Of course、そのときは知らせますよ!」
こうして3人はコーヒー、1人は緑茶を飲みながら朝食を食べていった。
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つづく
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