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380.【令和5年大相撲9月場所13日目】優勝争いトップの熱海富士関を追う、大関・貴景勝関は引きずり落とせたか!

2023/09/22

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秋場所13日目です。いよいよ優勝争いのメンバーが確立されてきました。それでは、本日私が個人的に印象に残った一番をいくつかご紹介いたします。

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まずは十両、7勝5敗で並んでいる獅司関と高橋関による一番です。両者、勝てば勝ち越しとなるこの一番、両者、がっぷり右四つで組み合いました。勝負を決めたのは、高橋関の上手投げでした。これで新十両の高橋関、勝ち越しです。九州場所でも高橋関の十両での相撲に注目いたします。

欧勝馬関と大の里関による対戦では、大の里関が一方的な攻めを見せて一気に押し出しました。これで11勝目の大の里関は、明日以降も十両の優勝争いを繰り広げていきます。

北の若関と美ノ海関の一番では、実に見極めが難しい決着となりました。北の若関に軍配があがりましたが物言いがつき、その結果説明によると北の若関の体が先に飛んでいると判断され、美ノ海関の勝ちとなりました。決まり手は押し出しとなっているようです。つまり北の若関を後ろに押し出したことになりますね。最初に北の若関に軍配があがったときに、北の若関は首をかしげる動作をしておりました。自分は負けていたことがわかっていたのかもしれません。

狼雅関と一山本関の対決では、一山本関がどんどん攻めていきすぐに押し出して勝ちました。これで12勝目の一山本関は、十両の優勝争いトップです。これを大の里関が追う展開となっております。十両優勝はこのお二方に絞られたようです。

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幕内では、現在勝ち星トップの熱海富士関と同じ伊勢ヶ濱部屋所属の兄弟子で、高校の先輩でもある翠富士関が、琴勝峰関相手に良い相撲を見せてくれました。翠富士関、その小さな身体を活かしてよく動きました。その後しばらく組み合う両者。互いに勝機を探ります。そしてすくい投げを決めた翠富士関が白星となりました。翠富士関、これで勝ち越しです!実に見ごたえのある一番でした。

大翔鵬関と玉鷲関の一番では、おっつけや喉輪などを駆使して果敢に攻めていった玉鷲関が押し出して白星、これで2連勝です。今場所はなかなか勝てない日々が続きましたが、本調子となってきているのかもしれません。これで玉鷲関、幕内600勝目だそうです。おめでとうございます!38歳の大ベテランの今場所残り2日の相撲にも、注目いたします。

御嶽海関と朝乃山関の大関経験者同士の対決では、朝乃山関がすぐに廻しを掴み、そのまま一気に寄り切りました!これで朝乃山関、勝ち越しです!残り2日目も更に星を積み上げ、三役返り咲きへの望みを高めたいところですね。

宇良関と明生関による一番では、宇良関、本当にいい動きでしたね。明生関もよく攻めていたのですが、それを上手にかわしていきました。そして最終的には突き落として宇良関の白星です。宇良関、これで勝ち越しに王手です!

北勝富士関と高安関の対戦では、高安関の後ろをとった北勝富士関が送り出して白星とし、これで北勝富士関は勝ち越しです!北勝富士関、最初の3日間で3大関を撃破したことは序盤の秋場所を本当に盛り上げました。本日勝ち越したことにより、殊勲賞を受賞することになるのでしょうか。いずれにせよ、勝ち越しおめでとうございます!

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そして、本日最も注目した一番である、返り入幕・熱海富士関と大関・貴景勝関による優勝争いの一番です。熱海富士関、立ち合いは良いものがありました。そこからも、大関相手によく立ち向かっておりました。しかし貴景勝関、大関としての貫禄を見せる寄り切りを披露し勝利しました。これで熱海富士関と貴景勝関の両者が10勝3敗で並ぶ構図となりました。9勝4敗の大栄翔関・高安関・金峰山関・北青鵬関にもまだまだ優勝の可能性が残っております。誰が優勝するのか、残り2日にも目が離せませんね。

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最後に本日の結びの一番の、霧島関と豊昇龍関による大関同士の対決です。立ち合いでは向かってくる豊昇龍関を左に交わした霧島関。その後も右四つで上手を取るなど、霧島関の優勢の流れが続きました。そして豊昇龍関を持ち上げるような形で寄り切った霧島関が、見事に勝ち越しを決めました。これでカド番脱出です!一方、豊昇龍関はカド番回避のためには負けられなくなってしまいました。残り2日、厳しい戦いとなることが推測される新大関にも注目です。

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熱海富士関、よく頑張っていましたがやはり貴景勝関は強いですね!明日はいよいよ14日目です。引き続き秋場所に注目していきます。