291.小説『ありがと~い!』第56話 Thanks a lot-Oi! for Joe's family.(譲クンの家族に、ありがと~い!)
2023/08/17
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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大井誠は、大学の音楽サークルで知り合った羅門譲くんとニューヨークを歩いている。
「Oi!Oi!Oi!このままどこに行くんだ~い!?」
「Just follow me.(とにかく着いてこい。)」
羅門くんはニューヨークにいるからと、頑なに日本語を話さない。大井は日本語が通じる場合は日本語を話すので、このような現象が発生している。
「Eat! Eat! Let's eat!(食べようぜ!)」
羅門くんが指さした先には、ハンバーガーショップ『コック・バーガー』があった。
「コック・・・?もしかしてコックコーラの系列か~い!?」
大井が大好きな飲み物である『コック・コーラ』を連想させる店名だ。
「That's right. Here we go.(その通りだ。行こうぜ。)」
「本場のコックコーラ、楽しみだぞ~い!」
ハンバーガーよりもコーラが楽しみな大井である。
「Hi mom. This is Makoto. I got to know him in university.(やぁ、母さん。こいつが誠だ。大学で知り合ったんだ。)」
「Wow, Makoto~! Glad to meet you!(わぁ、はじめまして、誠くん!)」
「Oi!Oi!Oi!ここは大井くんの実家か~い!?」
「Exactly!(そうだ!)」
「家族も英語で話してるぞ~い!日本語わかるのか~い!?」
「Yes, but here's New York. Why don't we speak English?(はい、でもここはニューヨークよ。英語で話しましょう!)」
この母あってこの息子だ、と大井は悟った。
「This is my mom, Chieko. And this is my brother, Ken.(この人がおれの母さん、千絵子だ。そしてこいつがおれの弟、健だ。)」
「Hello Makoto! I'm Ken!」
羅門くんが紹介した。どうやら羅門千絵子さんというようだ。弟の羅門健くんも奥から出てきた。羅門くんより10歳くらい年下に見える。つまりまだ小学生くらいだ。
「Makoto, welcome to New York. Here's our special dish!(誠くん、ニューヨークへようこそ。こちらは特別料理よ。)」
千絵子さんによって、『コック・バーガー』の様々なメニューが運ばれてきた。
「It's on us today! Eat! Drink! Let's enjoy!(今日はおれら家族のおごりだ。食べて!飲んで!楽しもうぜ!)」
「譲クンと、そのご家族の皆サマ、Thanks a lot-Oi!(ありがと~い!)」
こうして大井は、羅門くんと『コック・バーガー』の料理を食べ始めるのであった。
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つづく
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