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266.小説『ありがと~い!』第45話 知り合ってくれて、ありがと~い!

2023/08/05

※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。

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大井誠は、3限の授業が終わった。これで今日の授業は終わり、自由時間となった。

スマートフォンを見てみると、メッセージアプリ『SIGN(サイン)』に、佐藤くんから連絡が入っている。

<大学の近所のカフェ『サンタ・ルチーア』でさっき話したヤツと待ってるよ!>

佐藤くんは、先程学食で話した、パンク・ロックが好きな男子学生と一緒にいるようだ。

「(よし、『サンタ・ルチーア』に向かうぞ~い!)」

大井はしばらく歩き、『サンタ・ルチーア』の扉を開けた。

「いらっしゃいませ~!」

20代くらいの女性店員が出迎えた。

「待ち合わせで~す!」

「あちらの方々ですね?」

大井が見た先には、佐藤くんと一緒に座っている、半袖の季節なのに黒革のダブルライダースジャケットを着ている男がいた。

「Oi!Oi!Oi!Oi!暑くないのか~い!?」

初対面ながら、これが第一声となってしまった大井である。

「It's alright、大丈夫だ。おれは暑さに強いからな。おれは羅門譲(らもんじょう)。よろしくな。」

握手のために立ち上がった羅門くんは、身長が190cmくらいありそうだ。そして長髪で、細身でスラっとっしている。白いTシャツの上に羽織ったダブルライダースジャケットと、かなり色落ちした青のスキニージーンズ、そして年季の入った黒のハイカットスニーカーという風貌だ。

「よぅ大井!羅門、大きいよな。同じ鶴咲大学の文学部の2年生だよ。」

「大井くん、だね?大井だけに、Oi!な風貌、気に入ったよ。これから、ここでいろいろ話そう、let's talk!」

「羅門クンも、いかにもパンクって風貌でいいじゃないか~い!これからよろしくお願いしま~す!」

こうして大井は、佐藤くん、そして今知りあった羅門くんと3人でカフェでこれから語り合うのであった。

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つづく