262.小説『ありがと~い!』第43話 まさかのつながりに、ありがと~い!
2023/08/03
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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大井誠は、大学で知り合った同じ学年の女子学生・武谷さんと一緒に学食を食べることになり、学食へと向かっている。
「武谷サンは、どういう食べ物が好きなのか~い?」
「私は麺料理かな。学食のうどん、おいしいよね!」
「そうだよ~い!学食のうどんは、出汁が素晴らしいぞ~い!」
「大井くん、やっぱりその喋り方面白いよね。」
「ありがと~い!オレ、大井だからこういう喋り方してみてるぞ~い!」
「漫画のキャラクターみたいで、いいね!」
このような話を武谷さんと繰り広げながら、学食にたどり着いた。
「Oi!Oi!Oi!今日の日替わり定食、ご飯とうどんと唐揚げだぞ~い!うまそ~い!」
「大井くんとうどんの話をしてたら、日替わりだったね!」
こうして大井と武谷さんは、日替わり定食を注文し会計を済ませ、トレーに乗った料理とともに座れる席を探した。
「あれ、大井じゃないか!」
こう声をかけたのは、大井の同級生の佐藤虹大(さとうこうだい)くんだ。佐藤くんは、カレーライスの大盛りを食べている。ここの学食は、カレーもおいしい。
「佐藤クン!昨日は心配、ありがと~い!」
昨日の朝、無理をしすぎて辛そうだった大井の体調を気遣ってくれたのが、佐藤くんだ。
「って弘奈(ひろな)、なんで隣にいるんだ!?」
「(武谷サンを下の名前で呼ぶ・・・?どういうことだぞ~い!?)」
大井は、何が起こったのかわからない。
「あ、虹大お疲れ!ってか大井くんと知り合いだったんだね!大井くん、英語ができるからいろいろと質問させてもらってるの!」
「(武谷サンも、佐藤クンを下の名前で・・・?)」
読者の皆さまはある程度察したかもしれないが、鈍感な大井はこれがどういうことか理解できていない。
「ああ、そういうことか!大井、俺の弘奈に手を出してないよな?」
「・・・佐藤クンと武谷サン、どういう関係なんだ~い!?」
「俺、弘奈と付き合ってるんだよ。」
「(Oi!Oi!Oi!Oi!Oi!それは知らなかったぞ~い!さっき脈アリと勘違いしてしまったが、見当違いだったぞ~い!)」
大井は、自分がした勘違いを把握し、すぐに頭の中を整理した。
「そういうことだったんか~い!オレ、2人の知り合いなのに知らなかったぞ~い!まさかのつながりに、ありがと~い!」
知り合い同士の、こう言った初めて知る事実は、興味深い。
こうして大井は、佐藤くんと武谷さんと3人で学食で食べ始めるのであった。
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つづく
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