211.小説『ありがと~い!』第23話 あたたかいシャワーに、ありがと~い!
2023/07/14
※こちらのカテゴリでは自由な物語を書いていきます。こちらのカテゴリに書いてあることは基本的にフィクションです。登場する人名・地名・商品名などの名称は例外を除き架空のものです。
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大井誠は、冨吉商店街で今夜のおかずを調達してから令和町にある自宅に向かって歩いている。冨吉から令和町までは、歩いて5分ほどだ。
「(お~いしそうなヒラスとタコ、楽しみ~い!)」
大井は、ニコニコしながら歩いている。現在の時刻は18時20分だ。夕食を食べだす人々が増えていく時間帯だ。
「(お腹空いたぞ~い!)」
大井は、無意識に早歩きになっていった。
「大井くん、嬉しそうだねぇ。」
大井が住んでいるアパートの大家さんがアパートの前にいたので、今朝に続いてお会いし、挨拶した。
「あ、大家サン!今日はいろいろと良い買い物が出来たんですよ~!」
大井は、欲しかったブレッドウィズベリーのポロシャツを買えた上に、『カッフェ・リアルト』のティラミスも食べることができた。さらに美味しそうなヒラスの刺身を買い、おまけでタコの刺身もつけてもらった。その嬉しさのあまり、大家さんにも満面の笑みで話をした。
「そりゃ良かったですねぇ。今日もお疲れ様!」
「ありがとうございま~す!大家サンも、お疲れ様で~す!」
こうして大井は、帰宅した。
大井は帰宅し、家のドアを閉め、鍵もかけたらその瞬間、すぐに服を脱ぎだした。
「Oi!Oi!Oi!今日も汗かいたぞ~い!」
服を脱ぎだすとはいえ、全く不審ではない。そう、帰宅後に大井はまず、シャワーを浴びるのだ。エアコンの電源を入れるとすぐ、浴室へと駆け込んだ。
シャワーのお湯を出すと、大井の毎日のルーティンが始まる。
「今日も一日、ありがと~い!」
「部屋の明かりが点くコトに、ありがと~い!」
「シャワーの水が出るコトに、ありがと~い!」
「その水がお湯になるコトにも、ありがと~い!」
「浴室を作ってくれた皆サマにも、ありがと~い!」
まずはこのように、現在のことに感謝をする。シャワーを浴びながら、浴室で大きな声で感謝をしている。
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「今日出会った皆サマに、ありがと~い!」
「今日出会ったモノに、ありがと~い!」
「今日食べたモノ、そしてこれから食べるモノに、ありがと~い!」
「今日飲んだモノ、そしてこれから飲むモノにも、ありがと~い!」
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「そして、今日も頑張った自分に、ありがと~い!」
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大井は、このように感謝をすることが趣味だ。浴室では、大きな声で思いっきりその気持ちを表現できるため、その時に思いついた感謝をここでひたすらするのが、最近の大井のルーティンだ。
こうして大井はシャワーを浴びることを終え、夕食の準備に取り掛かるのであった。
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つづく
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