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108.NBC長崎放送制作ドキュメンタリー『牛と生きる』感想【長崎県松浦市鷹島】

2023/05/22

※感想についての記事である特性上、作品の内容についての記述がございます。まず作品をご覧になりたい方は、ご注意ください。

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今回は、NBC長崎放送が制作したドキュメンタリー『牛と生きる』を視聴した感想を執筆いたします。

この『牛と生きる』は、長崎県松浦市鷹島の畜産農家に密着したドキュメンタリー作品です。

作中でも触れられましたが、松浦市はアジフライの聖地として知られる場所です。私が住んでいる長崎市からは距離がございますので行ったことはありませんが、松浦市のアジフライは美味しくいただいております。こちらの記事でも白身フライの美味しさについて語っておりますが、特にアジフライはお魚のフライの中でも大好きです。口の中が幸せに包まれます。特にタルタルソースと一緒にいただくと絶品です。

さて、この松浦市にある鷹島にて畜産農家(繁殖農家)を営んでいるご夫婦と、その息子が中心に、このドキュメンタリーが進んでいきます。

私は牛肉を食べることがありますが、その肉となる牛がどのように育てられているかを細かくは把握しておりませんでした。今回のドキュメンタリー『牛と生きる』では、愛情を持って牛が育てられていく様子が撮影されております。

牛の出産や人工授精の場面など、普段の生活ではお目にかかれない畜産農家ならではの映像が流され、普段食べている牛がこのように産まれていくのか、と知ることができました。当然ながら牛も我々人間と同じ哺乳類なので、破水や帝王切開などがあるのか、と興味深く観ました。

畜産農家としては、牛肉を消費者に美味しく食べていただくことが本望ですが、死産や病気などで、そのことがかなわない牛もいることが言及されました。そのような牛にも敬意を払い、慰霊碑を作り、祈りを捧げるシーンが流れました。私も食事の際は命に感謝し、食べ物やその生産者の皆さまに敬意を払うことを心がけていますが、この『牛と生きる』を視聴したことにより、更にその気持ちが強くなりました。

また、作品の中では生まれつき目が見えず、足も変形している牛『ザッくん』とのエピソードが感動的でした。肉牛としての十分な成長が見込めないため利益だけを追求するのであれば、このような牛は育てていくべきではないとのことですが、この畜産農家ではこの『ザッくん』を大事に手をかけて育てていました。足が変形しているため自分の体重を支えることが困難になり、ついに食肉センターに出荷されるシーンでは、農家の方が大事に育ててきた気持ちを思うと切なくなりました。肉牛として十分な成長ではなかったため、『ザッくん』のお肉は通常の出荷ではなく、この農家のご家族でいただくことを決めていたそうなので、そのお肉をご家族が食べるシーンも流れましたが、大事に育ててきた気持ちを噛み締めながら命をいただいていることが伝わってきました。

他の十分に成長した肉牛も、出荷されて競りにより肥育農家が購入し、次の段階へ向かうことを知りました。産まれてからある程度成長するまでを担う「繁殖農家」と、その続きの成長から食肉になるまでの段階を担う「肥育農家」の2種類がいることを知りました。中には、この2つの段階を一貫して実施している畜産農家もあるそうです。

それにしても競りに向けて出荷される牛たちが涙を流すことがあることを知り、牛も生きていて感情があることを実感できます。そのような生きていた命を普段いただいていることを再確認できました。

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今回は、NBC長崎放送制作のドキュメンタリー『牛と生きる』について執筆いたしました。

普段美味しくいただいている牛肉がどのように育てられているかを知ることができ、より食べ物やその生産者の皆さまに感謝をしようと思えました。

私たちは、食べないと生きていくことができません。このように他の命に生かされていることを、改めて噛み締めました。