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1569.現在では「カ・フォスカリ大学」の本部となっている歴史的建造物、「カ・フォスカリ」。【ヴェネツィア ~第二の故郷~ 第6回】

2025/09/05

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ヴェネツィア ~第二の故郷~

ヴェネツィア ~第二の故郷~

私はイタリアの「水の都」と呼ばれる街、ヴェネツィアに約1年間留学した経験があります。

『ヴェネツィア ~第二の故郷~』と題した本企画は、私がヴェネツィア留学の思い出をヴェネツィア出身という設定のオリジナルキャラクター「マルコ」「キアーラ」とともに語っていく企画です。

それでは今回も前回に引き続き、マルコとキアーラにいろいろと語っていただきましょう。

今回はヴェネツィアにある「(Ca'Foscariカ・フォスカリ)」という場所について書いてみます。

現在はカ・フォスカリ大学(ヴェネツィア大学)の本部があることで知られている歴史的建造物です。

カ・フォスカリ大学は私がまさに大学時代に1年間の交換留学をした大学です。ですからこのカ・フォスカリの建物の中にある本部で様々な手続きをしたことを覚えています。

それでは今回も、この大学で学んだという設定のマルコとキアーラのお二方にお話ししていただきましょう。

マルコとキアーラによる解説

カ・フォスカリ大学で学んでいるマルコとキアーラ

(画像はイメージです。)

※これらのキャラクターのイラストはChatGPTにより制作したものです。セリフの文章もChatGPTで生成したものに私が手を加えております。解説される歴史的内容は諸説ある場合があります。参考程度にご覧くださいませ。

この色が右にいる男性・マルコの発言です。

この色が左にいる女性・キアーラの発言です。

そしてこの色は私による文章です。

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チャオ、マルコ!チャオ、キアーラ!ヴェネツィアのカ・フォスカリは、今はカ・フォスカリ大学の本部があることで知られている建物ですよね。マルコとキアーラもこの大学で学んだと聞きました。このカ・フォスカリについて説明してみて!

チャオ!僕らが学んだカ・フォスカリ大学の本部が置かれている「カ・フォスカリ宮殿」は、大運河に面した壮麗なゴシック様式の建物だ。ドルソドゥーロ地区の曲がり角に建っていて、運河を行き交う船からもひときわ目立つ存在なんだ。

建てられたのは1453年。当時のヴェネツィア総督(ドージェ)、フランチェスコ・フォスカリが自らの権勢を示すために建築させたの。フォスカリ家は名門で、その名が大学の名前として今も息づいているのは誇らしいことね。

宮殿はヴェネツィア・ゴシック様式の代表作で、尖ったアーチや繊細な石の透かし彫りが特徴的。運河側の大きな窓から光が差し込むと、内部の広間は一気に明るくなり、重厚さと開放感が同居しているんだ。

内部にあるかつてこの大学で教鞭をとったマリオ・バラット教授の名前が付けられた広間「アウーラ・バラット(Aula Baratto)」はとても有名。高い天井とフレスコ画に包まれた空間で講義を受けたときは、まるで歴史と一緒に勉強している気分だったわ。時折、観光客向けに公開されるから訪れる価値がある場所よ。

大学としてのカ・フォスカリは1868年創設で、商業や言語、国際関係に強い学び舎。ヴェネツィアという国際都市らしく、多言語と多文化の交流が息づいている。学生時代、僕も世界中から来た友人と語り合ったのを覚えているよ。

私も!キャンパスライフは水の都ならでは。教室から運河が見えたり、講義のあとゴンドラの水音を聞きながら散歩したり。ほかの街では味わえない独特の学生生活だったわ。

歴史的建物に大学が息づいているのは、まさにヴェネツィアらしいこと。観光都市でありながら学問と日常が共存していて、過去と未来をつなぐ架け橋のように感じられるんだ。

カ・フォスカリは国際交流の拠点としても重要で、今も留学生や研究者が集まってくる。世界からヴェネツィアにやってきた人たちがこの宮殿に足を踏み入れると、必ず「ここは特別な場所だ」と感じるはずよ。

僕が好きなのは、夕暮れ時に大運河を照らす光が宮殿の窓から差し込み、古い石の壁をオレンジ色に染める瞬間。その景色を見ると、学生時代の記憶と重なって、胸が熱くなるんだ。

訪れる人には、ぜひ建築の細部や歴史的背景だけでなく、ここで学ぶ若者たちの姿にも目を向けてほしい。活気ある学生の声が、この宮殿を今も生きた場所にしているのだから。

そうだね。カ・フォスカリは単なる過去の遺産ではなく、未来を育む学びの場。僕たちの人生の一部でもあるし、ヴェネツィアという街の物語の一部でもあるんだ。

だから、観光で訪れるだけでなく、少し立ち止まって耳を澄ませてみてほしい。運河を渡る風の音や学生たちの笑い声に、この宮殿の真の魅力が宿っているのよ。

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マルコ、キアーラ、グラツィエ!(ありがとう!)

カ・フォスカリが創建されたのは1453年!日本は室町時代です。そんなに前からある建物が今もこうやって大学の本部として使用されていることに一種の感動を覚えますね。

私はカ・フォスカリ大学で学んでいた際にヴェネツィア本島で生活をしたわけですが、どこを見ても長い年月を経た建物ばかりなのでカ・フォスカリが600年近く前に建てられたことをそれほど意識していませんでしたが、改めて考えるとすごいことですよね・・・。

ヴェネツィアの街並みは数百年前から大きな変化がありません。本島の西側にある車が通行できる一部の区間は現代的なのですが、そこ以外は本当にタイムスリップしたような感覚に陥る街並みなのです。

もし再びヴェネツィアを訪れることがあったら、サン・マルコ広場やリアルト橋などの主要な観光地はもちろんですが、カ・フォスカリ大学の本部であるこのカ・フォスカリや街に点在するキャンパスの建物や図書館のあたりも訪れたいものです。

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それではまた次の回で。チャオ!

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お読みいただき、ありがとうございました。