1297.【小説】或除者の独白 幼少期編 第24話
2025/03/24
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或除者の独白
幼少期編
第24話
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これまでに述べてきたように、私は学校で周りとうまく馴染むことができませんでした。
口数が極端に少なく、学校でほとんど話をすることがない日もよくありました。
それに加えて、休み時間には校舎内を一人でわけもなく歩き回るような子でしたから、周りの子にとっては奇妙に見えたかもしれません。
「おい真田!お前は本当に変わったやつだな。」
クラスで寺石くんに何度こう言われたか数え切れません。今でこそ過去の私をある程度客観的に見ることができて、奇妙な子に見えたことがわかります。しかし、当時はなぜ自分が”変わっている”と言われるのかがさっぱりわかりませんでした。
「・・・。」
寺石くんに言われたことで嫌な気持ちになりましたが、当時はそれをうまく表現できませんでしたので、無表情かつ無言でした。
「なんとか言ったらどうだ?おい真田!」
寺石くんはこうやって執拗に私に話しかけることがありましたが、やがて飽きるとどこかに行ってしまいました。こういったことが何度かありました。
・・・、当時の私は周りの子たちといろいろと話したい気持ちはあったのですが、それをうまくできませんでした。そんな私を見て「変わっている」と言ってくる寺石くんのような子の意図もよくわかりませんでした。
私が当時の私に声をかけることができるのであれば、「変わっていても、いいんだよ。」と言うかもしれません。
確かに私は、幼い頃から周りに馴染むことができず、今も協調性があるほうではなく集団での行動が得意ではありません。
しかし、周りに馴染むことができないことは、言い換えればマイペースで独自の考えを持っている、とも言いかえることができます。
私は幼い頃から一貫して、人と関わりたいという気持ちがありました。かつては本当に人との関わり方がわからず、口数も極端に少なかったのですが現在はある程度は改善したと思われます。今の私も一見冷たく見えるかもしれませんが・・・これでも改善したほうなのですよ。
例えば、笑顔でいることを心がけるようにしています。口数は少なくとも、笑顔でいることで良い印象を与えることができることをだんだんと理解していきました。・・・かくいう私も、笑顔が素敵な方が好きです。
そして、学校に馴染めなかった幼少期があるからこそ、こうやって皆さまにお話しする機会をいただけたということもあります。皆さまに、かつての私のような子がいることを知っていただけるのは、私にとってもありがたいことなのです。
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つづく
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