1286.【小説】或除者の独白 幼少期編 第19話
2025/03/19
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或除者の独白
幼少期編
第19話
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グループでの話し合い・・・今でもあまり得意ではないのですが、幼少期は特にうまくできませんでしたね。
私は基本的に動きがゆっくりしておりますから、例えば学校で何かを決める話し合いなどでは周りの会話のペースが速すぎてついていけないのです。
私はかなりのマイペースですから、他の人の速度に合わせるということが本当にうまくできません。今の私でも、これでもできるようになったほうなのですよ。
・・・幼少期の当時は、特に子どもの話し合いですから会話のペースが超スピードで、しかもまだ子どもですから大人に比べると論理的ではありませんので次から次に様々な話題が飛び交います。
当時の私は真面目すぎましたので、それについていこうとしました。・・・しかし、会話が速すぎて何を話しているのかがうまく理解できませんでした。
「真田くんは、どう思う?」
学級委員の女の子・広西さんが私に尋ねました。
「・・・・・・・。」
もとから口数が少ないことに加えて、ペースが速すぎる話し合いの意図をうまく理解できなかった私は、何も言えませんでした。
「何もないの?ちゃんと話聞いてる?」
「・・・。」
今の私であれば、「聞いてるよ!」とでも反論したかもしれませんが、何も言えませんでした。
何の話し合いだったかは速すぎるペースもあり全く覚えていないのですが、こんなことを言われてしまったことは強く心に残っています。
広西さんは、学級委員をやっていましたし、何か役割を与えられる際には積極的にいろいろと引き受けていました。教員たちにも礼儀正しく、教員たちにとっては「できる子」でしたね。しかし、当時の私のようなクラスで馴染めていない子には全く理解がありませんでした。冷たい女でしたね。
頭が良く優秀なのは大変結構なことですが、当時の私のような子もおり、一つのクラスだけでもいろいろな子がいることを”広西女史”にはわかってほしかったものです。勉強ができて、教員たちに気に入られることだけが全てではないのですから。
今の私も、こうやって一方的に皆さまの前で事前に準備してきたことを講演することは比較的できるのですが、その場でいろいろと話し合うことはあまり自信がありません。いざ自分が発言しようとしても、タイミングが遅くて話題が既に切り替わっていることもよくありますからね。
・・・まぁ、これでも前よりは話し合うことはできるようになりました。
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つづく
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