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1273.【小説】或除者の独白 幼少期編 第13話

2025/03/13

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或除者あるのけものの独白

幼少期編

第13話

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国語や算数(数学)、理科や社会、英語といった科目の授業に関しましては、それほど大きな問題はありませんでした。幼い頃から好奇心旺盛で、いろいろなことに興味を持つタイプでしたのでこういった授業でいろいろなことを知ることができることに、それほど抵抗はありませんでした。

ただ・・・、ここでも集団でやらなければいけない活動における問題がありました。

特に思い浮かぶのが、国語の授業の一人ひとりが順番に一節ずつ音読していく活動です。あれは私にとって非効率極まりないものです。

私は他人のペースに合わせることが、特に子どもの頃は本当にうまくできませんでした。自分のペースで読みたいものを、他の子どもたちの読む速度に合わせて読んでいかなければなりません。

そのペースに合わせるのが本当に大変で、子どもたちのそれぞれの読む速度に合わせて文字を追うことに精一杯で、文章の内容がほとんど頭の中に入っていきませんでした。

更に厄介なのは、自分の番が来ることです。周りはまだ子どもです。噛んだり、読み間違いをしたりするとすぐに笑って馬鹿にしてくる糞餓鬼がいます。今でこそそういった輩は気にしないようにすることができますが、当時の私は何もかも大真面目に受け止めてしまいましたので、笑われると非常に不愉快でした。

特に自分の番が近づくと緊張により文章の内容が更に頭の中に入りにくくなりました。自分が読む部分でさえも、間違わないことに意識を払いすぎて内容を理解しながら読むことがうまくできませんでした。

こうやって大人になった今は、子どもの頃のことを冷静に言語化できています。子どもの頃は何が起こっているかがよくわかりませんでしたが、記憶を頼りにこうやって当時の状況を言語化していっております。

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つづく

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