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1234.【小説】魔法のスプリッツ 第23話

2025/02/23

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魔法のスプリッツ

第23話

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マルゲリータは、息子のマリオのお店でテーブルの上の『魔法のスプリッツ(アペロール)』を見つめている。

「まぁ、きれいなグラスに入った、きれいな飲み物ね。これはやっぱりスプリッツかしら?」

「そうだよ。最近のこのお店の名物になっているんだ。マンマお母さんにもぜひ飲んでほしいよ。」

「それじゃ、いただきます。」

マルゲリータはグラスに口づけて、店内のライトに照らされてまるで宝石のように光り輝く朱色の液体を口の中に流し込んだ。

「・・・まぁ!こんなおいしいスプリッツは初めてだわ!」

「喜んでもらえたようでよかった。」

マリオは一安心だ。

「これはどうやって作ってるんだい?」

マルゲリータもやはり、製法が気になるようだ。

「ルイージ、マンマになら教えてもいいよね?」

「マルゲリータさんにはお世話になってるし、いいよ。」

「それじゃ、後でレシピを写真に撮って送っておくね。」

企業秘密としている魔法のスプリッツの製法だが、マルゲリータはマリオにとって特別な存在なのでその製法を知りたいと言われたらすぐに教えようと思い、教えた。ルイージもすぐに同調した。

「マリオ、最近はこんなにおいしいスプリッツを作ってるのかい!?頑張ってるね。」

「ありがとう、マンマ!」

マリオにとって、母親に褒められることはこの上ない喜びだ。

「このスプリッツは、オリーブの実もよく合うねぇ。」

「魔法のスプリッツっていうメニュー名にしてるんだよ。」

「まさに!まるで魔法のような味だわ。」

「とある学生さんが思いついてくれたフレーズなんだけど、気に入ってメニュー名に採用したんだよ。」

「マルコっていう学生です。」

「へぇ、学生さんが!」

マルゲリータは、マリオとルイージの二人と様々なことを話した。

「そろそろ、料理を食べるかい?」

「お願いしようかしら。」

しばらくすると、テーブルに料理が運ばれてきた。

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つづく

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