1228.【小説】魔法のスプリッツ 第20話
2025/02/20
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魔法のスプリッツ
第20話
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マルコは大学に到着した。
期末テストが実施される教室に入ると、既に学生がたくさんいた。
「チャオ、マルコ!俺はあっちの席だからまたテストが終わったら合流しよう!」
ミケーレがマルコに挨拶した。
「うん、それじゃまたね!」
マルコも自分の席についた。
少し前まではデモーネと恐れられていたシモーネ・ジョルダーノ教授だが、この頃は穏やかになっている。
つい最近まで緊張感で埋め尽くされていた教室の雰囲気も、だいぶ和やかだ。
マルコが着席してしばらくすると、ジョルダーノ教授が教室に入ってきた。やはり穏やかな柔らかい表情である。
「それでは、期末テストを始めます。問題用紙と解答用紙を配りますね。」
物腰は柔らかくなったジョルダーノ教授だが、さすがに問題までは優しくなっていないはずだ。学生たちは和やかといえども、程よい緊張感も持ち合わせていた。
「それでは、試験開始です。」
テストが始まると、学生たちの表情は次第に曇っていった。しっかり勉強していないと太刀打ちできないのかもしれない。
「試験終了です。解答用紙を回収します。」
余裕の表情を見せる学生もいれば、悲しそうな表情をしている学生もいる。
「この期末テストに関して質問がある方は、私の部屋に来てくださいね。それでは。」
ジョルダーノ教授は教室を出ていった。
「マルコ、どうだった?」
ミケーレがすぐにマルコのところへ駆けつけた。
「僕は大丈夫そうだよ。」
「俺も多分大丈夫だ。問題ないよ。これで今期の全科目の試験が終わったから、久しぶりにサン・マルコ広場あたりまで歩かないかい?」
「いいねぇ!行こう。」
その後試験結果が発表されたが、マルコとミケーレは無事に期末テストに合格することができ、単位を修得できた。
なお、期末テストの平均点は以外にも、これまでより逆に下がってしまっていたそうだ。ジョルダーノ教授の穏やかになった性格の分が、試験の難易度に反映されたのか?これから先もテストだけは難しいことが知られ、ジョルダーノ教授は「テストの時だけデモーネ」と長い別名がつくこととなったのである。
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つづく
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