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998.【クラスのみんなで音読】学校の国語の授業が、特に苦手だった。【僕は発達でも、前向きに生きていく。第85回】

2024/10/10

※この記事での私の特徴は自閉スペクトラム症(ASD)や発達性協調運動症(DCD)当事者の特徴のうちの、ほんの一例です。全ての神経発達症(発達障害)当事者に当てはまるわけではなく、特徴は十人十色だということをご理解いただけると幸いです。また、このシリーズにおけるとは、が得意なことや強み、が苦手なことや困難を感じること、という意味合いで用いています。

本記事の著者による講演動画

こちらの講演会の資料など詳細は、こちらの記事をご覧ください。

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【クラスのみんなで音読】学校の国語の授業が、特に苦手だった。

私は最近、YouTube『山田隆一の朗読ちゃんねる』に力を入れております。

こちらのチャンネルでは、主に著作権の切れた過去の名作文学を私が自ら朗読している音声を配信しております。

例えば、こういった動画をYouTubeで配信しております。

朗読することで過去の名作文学などに触れることにより、学校ではわからなかった文学の”おもしろさ”がわかるようになってきた気がします。

これは私が年を重ねたことも関係しているのかもしれませんが、かつての私が学校の国語の授業と相性が良くなかった()ことも関係していると思われます。

私がどのように学校の国語と相性が良くなかったのか、2つの観点から述べます。

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①国語の授業での、クラスのみんなでの音読

国語の授業でありがちなのが、クラスのみんなで一文ずつ順番に作品を音読していく活動です。

この形式が合っている人々()にとっては良い活動なのかもしれませんが、私には合いません()でした。

それぞれの生徒の読み方や読む速度、声はそれぞれ異なり、それに合わせて目で文章を追うだけでも精一杯です。

また、自分の番がまわってくる直前になると当時の私は緊張してしまい、うまく読めるかどうかばかりを考えて文章の内容を理解することに集中できませんでした()。

これと異なり、現在私がYouTubeのために実施している一人での朗読では、自分のペースで文章を読み進めることができ、更にYouTubeで配信いたしますので読み間違えてはいけないと注意深く内容を読むことができます。こちらの方式は私にはよく合っています()。

おかげで、学校での国語の授業の相性が良くなかった私も、過去の名作文学を自分なりに楽しむことが少しずつできるようになってきたことを感じます。

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②読む速度が求められる国語の試験

私は学校の国語の試験とも相性が良くありませんでした()。

国語の試験では、長文を試験時間内に素早く読んだ上で問題に答える必要があります。瞬時に長文から情報を処理し、問題を解く能力が求められる国語の試験とは、本当に相性が良くなかった()と今考えると思います。

一方、現在YouTubeのために実施している朗読では、一文一文じっくりと読むことができます。朗読を終えるまでの時間制限は特に設けられておりませんので、何度でも読み直すこともできます。この形式とであれば、私は相性が非常に良い()です。

つまり、私は何事もゆっくり確実に理解したいタイプの人間ですから、時間制限に追われながら速く問題を解かなければならない形式の試験とは馬が合わないのです。

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以上、2つの観点から、私の特性を踏まえながらなぜ学校の国語と私が相性が良くなかったかについて述べました。

学校の国語ではうまく理解できなかった名作文学を、すっかり大人になった今自分なりに楽しめていることに喜びを感じながらYouTubeで活動をしております。

「読む」ことに重きが置かれている学校の国語ですが、「書く」ほうは当時から苦手意識はなく()、商業出版で自伝的小説『僕は発達の大学生』を出版した経験もあります。

現在、国語の授業と相性が良くないと悩んでいる皆さまやその保護者の皆さまも、私のようにそれでも国語を自分なりに楽しんでいる人がいることを知っていただけると幸いです。

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お読みいただき、ありがとうございました。