692.【ビートルズ・ソロ曲】ローリング・ストーン誌『The 100 Best Beatles Solo Songs』を、順番に聴く。【75位~71位】
2024/03/31
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本日も、『The 100 Best Beatles Solo Songs』というローリング・ストーン誌のランキングの楽曲を順番に聴いていきます。
今回は75位~71位です。
こちらはビートルズの4人のメンバー(ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター)が、それぞれソロ名義で発表した楽曲を100位までランキングしたものです。
それでは、今回も始めます!
※こちらのランキングはローリング・ストーン誌によるものであり、私がつけたランキングではありません。また、個人的な感想が濃い記事ですのでご了承ください。
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75位 Dear Friend(1971年、ポール・マッカートニー)
ウイングス期の楽曲で、悲しげなピアノの伴奏とポールの高音ボーカルが印象的な楽曲ですね。ビートルズ時代の『Lady Madonna』のような低音ボーカルも魅力のポールの音域の幅広さを感じることができます。
歌詞はビートルズ時代に共に様々な楽曲を発表したジョン・レノンに向けたものだと言われているそうですね。いろいろなことがあって解散してしまったビートルズですが、解散後もそれぞれのメンバーが、それぞれのメンバーに様々な気持ちがあったことでしょう。
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74位 Hold On(1970年、ジョン・レノン)
ビートルズ時代の『Don’t Let Me Down』を思わせるようなイントロですよね。
ジョンが、自分自身そして妻のオノ・ヨーコに向けて「Hold on」、つまり「頑張れ、持ちこたえろ」と鼓舞していますね。
この楽曲が発表された時期はビートルズが解散してしまい、いろいろと大変だったことでしょう。そういった時期の楽曲ですから、ジョンの心情を少しばかり読み取ることができます。
邦題は『しっかりジョン』だそうですね。こちらの表記も味わいを感じて好きです。
余談ですが、この楽曲の間奏でジョンが「クッキー!」と喋り、セサミストリートのキャラクターであるクッキーモンスターのモノマネをしております。私もセサミストリートではクッキーモンスターがお気に入りのキャラクターですから、そういった面からジョンに親しみがわきました。
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73位 No Other Baby(1999年、ポール・マッカートニー)
1999年にポールが発表したロックンロールのカバーアルバム『Run Devil Run』からの1曲で、バイパースというイギリスのグループが1958年に発表したものが原曲だそうです。
この『Run Devil Run』で他にカバーされている楽曲は、エルヴィス・プレスリーやチャック・ベリー、ファッツ・ドミノなどロックンロールを語る上で最重要人物といえる面々の楽曲が並んでいますが、バイパースは失礼ですが彼らに比べるとそれほど有名なグループではないことでしょう。私も今回初めて知ったグループです。
しかし良い楽曲は有名かどうか関係はありませんので、良い楽曲は良い、ということもあってかポールがこの『No Other Baby』をカバーしたことで私のようにバイパースを新たに知る人も出てくるわけです。
そういったバイパースを「再発掘」したポールを評価してのランクインかな、と推測します。バイパースの原曲も聴いてみましたが、50年代のグルーヴがバリバリのロックンロールでした。50年代のロックンロールといえばアメリカの楽曲が有名なものが多いですが、イギリス人のポールが敬意を払ってイギリスのグループであるバイパースの楽曲をカバーしたことでしょう。
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72位 Any Road(2002年、ジョージ・ハリスン)
この楽曲の邦題は『エニイ・ロード』です。まるでビートルズ時代のアルバム『アビイ・ロード』を連想させますね。
2001年にこの世を去ったジョージの没後に発表されたアルバム『Brainwashed』からの1曲です。
この楽曲でジョージが演奏した楽器を見てみると、バンジョレレ(バンジョーウクレレ)なるものがありました。その名の通り、バンジョーとウクレレが合体したような楽器だそうですね。初めて知りましたが私はウクレレを演奏しますから興味が出ました。
この楽曲は明るくノリノリになれる楽曲ですね。この明るさで、『アビイ・ロード』にてジョージが発表した名曲『Here Comes the Sun』を思い出しました。
晩年にもこのような素晴らしい楽曲を発表していますから、改めてジョージの早世が悔やまれますね。しかし、生前発表した名曲は残り続けますからこれからも聴き続けます!
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71位 My Valentine(2012年、ポール・マッカートニー)
ジャズの名曲『My Funny Valentine』を連想させる曲名だなぁと思ったら、この楽曲もジャズの楽曲でした。
ポールが比較的最近の2012年に『Kisses on the Bottom』というジャズアルバムを発表していました。先ほどご紹介したロックンロールアルバムの『Run Devil Run』といい、ポールは様々なことに挑戦していますね。
この『Kisses on the Bottom』ではジャズのスタンダード・ナンバーをカバーしたものが中心のようですが、この『My Valentine』はポールが作詞作曲したオリジナル楽曲のようです。
楽曲の雰囲気から、ポールがビートルズ時代に発表した楽曲『Michelle』を思い出しました。
それにしても2012年、当時既に70歳になる年のポールの渋みを増した歌声は、ジャズによく合いますね。
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以前実施したローリング・ストーン誌のビートルズ時代の楽曲の100位までのランキングを順番に聴いていく企画でも様々なジャンルの楽曲が登場しましたが、今回はビートルズ解散後のソロ楽曲に焦点を当てていますから更に幅広いジャンルの楽曲を聴くことができております。
特に今回は、ポールによるロックンロールの楽曲が登場したと思ったら、次はジャズでした。
これからも様々なジャンルの楽曲がランクインしていることでしょう。楽しみに聴いていきます。
お読みいただき、ありがとうございました。