612.【よく喋る人】同じ診断名でも、特性は人それぞれ。【あまり喋らない人】【僕は発達凸凹でも、前向きに生きていく。第56回】
2024/02/03
※この記事での私の特徴は自閉スペクトラム症(ASD)や発達性協調運動症(DCD)当事者の特徴のうちの、ほんの一例です。全ての神経発達症(発達障害)当事者に当てはまるわけではなく、特徴は十人十色だということをご理解いただけると幸いです。また、このシリーズにおける凸凹とは、凸が得意なことや強み、凹が苦手なことや困難を感じること、という意味合いで用いています。
本記事の著者による講演動画
こちらの講演会の資料など詳細は、こちらの記事をご覧ください。
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診断名は参考程度であり、同じ診断名でも人が違うのですから、その特性は十人十色です。
例えば、私は空気を読みすぎる傾向にあります。
ASD当事者の中には、空気を読まずに自分の興味がある話を延々とし続けるタイプの方がいます。
私は、同じASDながらこのようなタイプの方々と正反対と言えるでしょう。
いくら自分が興味があっても、そのことを相手が興味があるとは限りません。そのことを考えて空気を読み、自分からはあまり話をしません。
つまり、私はあまり喋らないタイプなのですが、同じASD当事者でもよく喋るタイプもいます。診断名は同じですが、喋り方の特性は真逆ですね。それだけ同じ診断名でも特性は千差万別なのです。
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どちらのタイプが良い、悪い、という話ではありません。それぞれ良いところ(凸)もあれば、そうではないところ(凹)もあります。
私のように空気を読んであまり喋らないタイプの人々は、場の空気を乱す可能性が低い面は良い(凸)ですが、口数が少ないためどういうことを考えているか相手に伝わりづらいところ(凹)もあります。
一方、自分の興味があることなどを延々と喋り続けるタイプの人々は、場の空気を乱す可能性が高い(凹)ですが、よく喋ることができるのでその場の主導権を握ることができる可能性も高い(凸)です。
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喋ることがあまり得意ではない(凹)私は、そのことに思い悩んだこともありましたがいろいろと考え、現在はかつてよりは喋れるようになりました。しかし空気を読みすぎる傾向にあるため、3人以上の会話では会話に入ることはやはり苦手(凹)です。これは生まれ持った特性ですので、自分はこういうものだと受け入れております。
逆に自分の話を延々としてしまうタイプの人々の中にもお悩みになっている方々がいることでしょう。このタイプの方々も、自分の特性を受け入れ、話をし続けてしまっていることを自覚できれば少しは良い方向に向かっていくのではと考えます。
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今回は、よく喋る人・あまり喋らない人の2種類の特性について述べました。
繰り返しますが、例えば同じASDの診断名でもその特性は実に人それぞれであり、この診断名だからこの特性、とシンプルではありません。それだけ人間の特性は十人十色なのです。
お読みいただき、ありがとうございました。