525.【ビートルズ】ローリング・ストーン誌『100 Greatest Beatles Songs』を、順番に聴く。【35位~31位】
2023/11/29
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本日もローリング・ストーン誌『100 Greatest Beatles Songs』を、順番に引き続き聴いて、自由に感想を述べていきます。今回は35位~31位です。
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35位 Paperback Writer
この曲はなんといっても、冒頭の重なり合うボーカルが特徴的ですね。
Writer~♪ Writer~♪ Writer~♪
そして、それに続くギターのフレーズがかっこいい!1966年の曲ですが、57年経った現在聴いても古臭さが全くありません!この楽曲からも、ビートルズのいつの時代にも通用する普遍性を感じ取ることができます。
作曲者のポールが、叔母のリルからラブソングばかり書いていることを指摘されたこともあり書いた楽曲のようです。叔母の指摘がなければ、この楽曲は生まれていなかったかもしれないと思うとポールの叔母も功労者の一人ですね。
「ラブソングではない楽曲を」という叔母のリクエストから、小説家志望の人物を主人公とした手紙の体裁をとっている歌詞の楽曲を思いつくとは、ここからもポールの非凡さが見えてきますね。
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34位 Eight Days a Week
直訳すると「週8日」。この現実ではあり得ない言葉を思いついたのは、リンゴだそうです。『A Hard Day's Night』や『Tomorrow Never Knows』を思いついたのもリンゴですから、リンゴのアイデアマンとしての才能が光りますね。
メンバー全員による手拍子が入っており、陽気な楽曲です。「君を愛するには週に8日でも足りない」といった、「週8日」も現実ではあり得ないのに、それでも足りない、という強い愛が伝わるラブソングとなっております。
イントロがフェードインでだんだんと音が大きくなり、なんというか、愛がだんだん強くなるような雰囲気を感じます。ギターのフレーズが耳に残りますね。初期のビートルズらしい、ジョンとポールのツインボーカルのハーモニーも聴き入りますね。
アウトロも、イントロと同じフレーズなことにも粋を感じます。
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33位 I Am the Walrus
不思議な楽曲が、この位置でランクインです。
「walrus」・・・、「セイウチ」を意味するこの単語ですが、我々日本人にとって馴染みが薄いこの単語を知っている方は、だいたいビートルズファンか英語にかなり精通している人々かもしれません。
本当にシュールな歌詞ですよね。作曲者であるジョンの、セイウチになりきったような普段と違うボーカルもシュールな雰囲気を演出しています。
ジョンがこの楽曲を制作する上で、宮城県の民謡である『斎太郎節の「エンヤートット、エンヤートット」という部分の影響を受けたという情報が出てきました。こちらのシンコーミュージックの記事にて、そのことが言及されております。ジョンが1966年の来日中、日本の民謡のアルバムを熱心に聴き込んで、気に入ったのがこの『斎太郎節』だそうです。日本の民謡も聴き込むとは、新たな音楽を貪欲に吸収するジョンの一面がわかりました。
この「エンヤートット」のようなリズムの後半の部分は、メンバーのものではないと思われる声が流れておりましたのでどなたが気になりましたが、マイク・サムス、レイ・トーマス、そしてマイク・ピンダーという方々の声のようです。
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32位 Penny Lane
ああ・・・、やっぱりこの曲好きですね!ゆっくりと時間が過ぎていく街並みと、人々を想像します。
ビートルズの故郷・リヴァプールの街にある同名の『ペニー・レイン』という通りを題材にしていますから、行ったことがない場所ですが、まるでそこに行ったかのような気分にさせてくれる楽曲です。
外部ミュージシャンによる管楽器の演奏も、この楽曲で描かれている街並みを想像させます。やっぱり癒やされますね。
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31位 You've Got to Hide Your Love Away
おお・・・この楽曲がこの位置に来るんですね。なんといっても作曲者のジョンによる張り切った「Hey!」のフレーズが印象的です。
ボブ・ディランの影響を受けた、12弦アコースティック・ギターによるフォーク・ロックとなっております。
ディランはギターの他にもハーモニカの音色が特徴的ですが、この楽曲ではハーモニカの代わりとして外部ミュージシャンのジョン・スコットによるフルートの音色が録音されており、ディランの影響を感じさせながらもディランとは異なる雰囲気を出しておりますね。
ポールによるマラカスや、リンゴによるタンバリンの音も良いアクセントとなっていますね。また、リンゴはブラシでドラムを叩いているそうで、この時期からいろいろと試行錯誤して様々な音を出そうと試みていたことが伝わりますね。
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本日、11月29日はジョージ・ハリスンの命日だそうです。今回聴いた5曲でもジョージは様々な演奏を遺してくれました。数多くの名演・名曲を遺していただき、本当にありがとうございました。
おそらく今後、ランキング上位に『Something』や『Here Comes the Sun』など、ジョージ作の名曲が待ち構えていることでしょう。
ご覧いただきありがとうございました。